芸能

デビュー50周年の松任谷由実 結婚、休養、楽曲提供…時代を作った80~90年代

ユーミン

デビュー50周年を迎えるユーミンこと松任谷由実(写真/共同通信社)

 松任谷由実の音楽を聴くと、そのときの自分、隣にいた相手、一緒に行った場所や会話まで思い出す。昭和、平成、令和のいまも、常に第一線で活躍し続けている彼女は、どんな道のりを歩んできたのだろうか。デビュー50周年を迎えるいま、彼女と親交のある人々の証言とともに、振り返ってみよう。【全3回の2回目】

1980〜1990年代 あらゆるブームはユーミンから始まった

 荒井由実時代に作り出した歌の世界は、常に斬新だった。デビュー当時からユーミンと付き合いがある音楽評論家で尚美学園大学副学長の富澤一誠さんはこう話す。

「たとえば5枚目のシングル曲『ルージュの伝言』(1975年)では、これまでだったら“口紅の伝言”とするところをルージュにしている。また、当時のフォークソングでは“銭湯”と表現しそうなところを“バスルーム”に置き換えている。そんなところから、ユーミンは大きく時代を変えたんです」

 当時の若者にユーミンの言葉は新鮮に映ったに違いない。その証拠に、当時発売された『やさしさに包まれたなら』は不二家のCM曲になり、『あの日にかえりたい』が秋吉久美子(当時21才)主演のドラマ『家庭の秘密』(1975年、TBS系)の主題歌に起用されてヒットするなど、瞬く間に世間に浸透していく。

 そんなユーミンに大きな転機が訪れたのが1976年。音楽プロデューサーで、曲のアレンジも手がけていた松任谷正隆氏と結婚を発表したのだ。

 ふたりの結婚式は11月29日。神奈川県横浜市のカトリック山手教会で行われた。披露宴の司会は、ユーミンの名を世に広めたTBSアナウンサーで、名物ラジオDJだった林美雄さん(享年58)だった。式の途中で林さんの口から告げられたこの言葉に、参列者たちは驚いたという。

「これから荒井由実はすべて松任谷由実の名で仕事します」

 こうして、シングル『翳りゆく部屋』とアルバム『14番目の月』(いずれも1976年)を最後に、荒井由実から松任谷由実に名を変え、ユーミンは第二の人生をスタートさせる。

 本誌・女性セブンにユーミンは当時のことを詳細に語っている。

《新居は練馬。橋幸夫さんの家の近くです。(間取りと家賃は)3LDKのマンションで、家賃はナイショ。そんなに高くはないわよ(本誌の調査では15万円)。》

関連キーワード

関連記事

トピックス

防犯カメラが捉えた緊迫の一幕とは──
「服のはだけた女性がビクビクと痙攣して…」防犯カメラが捉えた“両手ナイフ男”の逮捕劇と、〈浜松一飲めるガールズバー〉から失われた日常【浜松市ガールズバー店員刺殺】
NEWSポストセブン
第一子となる長女が誕生した大谷翔平と真美子さん
《左耳に2つのピアスが》地元メディアが「真美子さん」のディープフェイク映像を公開、大谷は「妻の露出に気を使う」スタンス…関係者は「驚きました」
NEWSポストセブン
竹内朋香さん(27)と伊藤凛さん(26)は、ものの数分間のうちに刺殺されたとされている(飲食店紹介サイトより。現在は削除済み)
「ギャー!!と悲鳴が…」「血のついた黒い服の切れ端がたくさん…」常連客の山下市郎容疑者が“ククリナイフ”で深夜のバーを襲撃《浜松市ガールズバー店員刺殺》
NEWSポストセブン
和久井学被告と、当時25歳だった元キャバクラ店経営者の女性・Aさん
【新宿タワマン殺人・初公判】「オフ会でBBQ、2人でお台場デートにも…」和久井学被告の弁護人が主張した25歳被害女性の「振る舞い」
NEWSポストセブン
遠野なぎこ(Instagramより)
《愛するネコは無事発見》遠野なぎこが明かしていた「冷房嫌い」 夏でもヒートテックで「眠っている間に脱水症状」も 【遺体の身元確認中】
NEWSポストセブン
大谷翔平がこだわる回転効率とは何か(時事通信フォト)
《メジャー自己最速164キロ記録》大谷翔平が重視する“回転効率”とは何か? 今永昇太や佐々木朗希とも違う“打ちにくい球”の正体 肩やヒジへの負担を懸念する声も
週刊ポスト
『凡夫 寺島知裕。「BUBKA」を作った男』(清談社Publico)を執筆した作家・樋口毅宏氏
「元部下として本にした。それ自体が罪滅ぼしなんです」…雑誌『BUBKA』を生み出した男の「モラハラ・セクハラ」まみれの“負の爪痕”
NEWSポストセブン
ブラジルを公式訪問されている秋篠宮家の次女・佳子さま(2025年6月4日、撮影/JMPA)
「佳子さまは大学院で学位取得」とブラジル大手通信社が“学歴デマ報道”  宮内庁は「全報道への対応は困難。訂正は求めていません」と回答
NEWSポストセブン
米田
「元祖二刀流」の米田哲也氏が大谷翔平の打撃を「乗っているよな」と評す 缶チューハイ万引き逮捕後初告白で「巨人に移籍していれば投手本塁打数は歴代1位だった」と語る
NEWSポストセブン
花田優一が語った福田典子アナへの“熱い愛”
《福田典子アナへの“熱い愛”を直撃》花田優一が語った新恋人との生活と再婚の可能性「お互いのリズムで足並みを揃えながら、寄り添って進んでいこうと思います」
週刊ポスト
生成AIを用いた佳子さまの動画が拡散されている(時事通信フォト)
「佳子さまの水着姿」「佳子さまダンス」…拡散する生成AI“ディープフェイク”に宮内庁は「必要に応じて警察庁を始めとする関係省庁等と対応を行う」
NEWSポストセブン
まだ重要な問題が残されている(中居正広氏/時事通信フォト)
中居正広氏と被害女性Aさんの“事案後のメール”に「フジ幹部B氏」が繰り返し登場する動かぬ証拠 「業務の延長線上」だったのか、残された最後の問題
週刊ポスト