痛みを我慢し、股関節を庇ったまま生活を続けると、「床に座る」「立ち上がる」などの基本的な動作が痛みで難しくなるほか、骨盤や背骨が曲がって臓器を圧迫し、様々な病気の原因となることもある。
症状が軽いうちに治療を開始することが望まれるが、変形性股関節症の治療は「保存療法」と「手術療法」に大きく分かれる。前者は鎮痛薬により痛みを緩和し、筋力トレーニングなどで症状を改善するもの。しかし、一度すり減った軟骨をもとに戻すことはできず、保存療法は「現状維持」が目標になる。根本治療には「手術」が必要になり、特に50歳以上では「人工股関節置換術」が有力な選択肢となるという。
※週刊ポスト2022年5月20日号