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迫る“ガラケー終了”の日 スマホに変えられない暴力団幹部の嘆き

2007年の携帯電話売場。最新機種はどれもガラケー(イメージ、時事通信フォト)

2007年の携帯電話売場。最新機種はどれもガラケー(イメージ、時事通信フォト)

 警察や軍関係、暴力団組織などの内部事情に詳しい人物、通称・ブラックテリア氏が、関係者の証言から得た驚くべき真実を明かすシリーズ。今回は、ガラケーなどで使われる「3G」(第3世代移動通信システム)停波による暴力団関係者への影響について。

 * * *
「先日、携帯会社から電話があったんだよね」とある暴力団幹部が話し始めた。彼が鞄から取り出したのは、年季の入ったガラケーだ。

「今後、お使い頂いているガラケーが使えなくなりますので、店頭にご予約して頂ければ、新しくご購入頂けるように致しますが」と、携帯会社のショップの女性に電話で言われたのだという。

「そう言われてもね」と幹部は苦笑した。

 彼のような古い機種の携帯電話、通称ガラケーは3Gの電波を利用している。auのキャリア(携帯電話事業者)からの電波供給は2022年の3月末ですでに終了。ソフトバンクは2024年1月下旬に終了予定、ドコモは2026年3月31日終了予定だ。

 電話やメールだけの利用なら、ガラケーは月々の料金が安いし、バッテリーの持ちがいい。ガラケーを使い続けたいなら、4G対応の新しいガラケーも各社が出しているのだが、幹部が「そう言われてもね」と言ったのは、違う理由だった。

 この携帯会社からは以前にも、電波供給終了の案内に関してと電話があったという。この日、電話をかけてきた担当の女性の声は若かったらしい。

「たぶん新人なんだろうな。張り切った声だった」

 担当者はとても丁寧に新しい機種への買い替えを勧めてきた。だが幹部は

「前にも電話があって対応してもらったんだけど、反社だから、買えないんですよ」

 反社と聞いても担当者は、声音が変わることなく、これまでと同じ調子でこう言ったという。

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