神戸山口組の井上邦雄組長はどう動くか(時事通信フォト)
今年の8月で分裂抗争から丸7年が経つ。警察庁の調査によると、2021年末での構成員と準構成員の合計は六代目山口組が8500人、神戸山口組は1000人、絆會は230人。人数の差は大きいものの、いずれの組も資金力はあると見られている。依然、今回の六代目山口組の襲撃に対して、報復を起こす能力はあるだろう。
「六代目山口組が挑発のような小競り合いを繰り返すのは、相手のメンツを潰すことで反撃を誘っているのかもしれません。六代目山口組としては、あえて反撃を受けることで、さらなる襲撃事件を起こしやすくなる。実行犯が逮捕されても、個人的な怨恨だったと主張できるからです。暴力団が恐れているのは警察の捜査が上層部に及ぶこと。六代目山口組もトップの司忍組長や高山清司若頭が逮捕されるような事態は絶対に回避したい。そのためには山口組のために動いたのではなく、個人的な恨みを晴らしたのだという建前が必要になる。今回の一連の襲撃事件で六代目山口組に抗争を継続する強い意思があるのがはっきりした以上、今後、銃撃事件が頻発する危険は高いと見ています」(前出・鈴木氏)