カギを握る小池都知事の動き
「女の戦い」も注目点だ。
東京選挙区は生稲氏をはじめ、前々回112万票でトップ当選した立憲民主党の蓮舫氏、公明党現職の竹谷とし子氏、さらに日本維新の会の「美魔女」こと海老沢由紀氏(大阪市議)、都民ファーストの会からは小池百合子・東京都知事の元秘書で都議の荒木千陽氏ら有力な女性候補がひしめく。そこに共産党現職の山添拓氏、朝日氏がからみ、さらに、れいわ新選組代表の山本太郎氏、『五体不満足』の作家・乙武洋匡氏らの有力候補が出馬表明して大乱戦になっている。野上氏は東京選挙区の情勢をこう分析する。
「生稲氏はタレント時代の知名度に加えて今回引退する安倍派の参院議員の支持組織も引き継いでおり、トップ当選の勢いです。それに続いて公明の竹谷氏、立憲の蓮舫氏、共産の山添氏までが当選圏内。残り2議席をめぐって自民党の朝日氏、れいわの山本氏、都民ファーストの荒木氏、維新の海老沢氏の4人が横一線に並び、サバイバルゲームの様相です」
カギを握るのは小池都知事の動きだという。
「女性議員を増やすのは時代の要請で、有権者もそれを感じている。キーマンは女性政治家の代表ともいえる小池都知事が前面に出て票を掘り起こせば荒木氏を当選圏内に押し上げ、朝日氏や山本氏が涙をのむことになる」(政治ジャーナリスト・野上忠興氏)
※週刊ポスト2022年6月24日号
【訂正】
各選挙区予測の図において、政治ジャーナリスト・野上忠興氏は富山選挙区について自民党と予測していましたが、誤って立憲民主党と掲載していたため、訂正しました。