スポーツ

三冠王候補のDeNA牧秀悟 「落合以来の逸材」でもメディアが全然取り上げないワケ

「落合博満以来の逸材」の呼び声高いDeNA・牧秀悟(時事通信フォト)

「落合博満以来の逸材」の呼び声高いDeNA・牧秀悟(時事通信フォト)

 いま最も三冠王に近いDeNA・牧秀悟(24)。6月6日時点で打率3割3分3厘、15本塁打、46打点の成績を残し、打率、打点はリーグトップ、本塁打も岡本和真(巨人)を2本差で追いかける。「落合博満以来の逸材」の呼び声高いが、牧の知名度はなかなか世間に浸透していないのが実情だ。

「命がけ」のパフォーマンスで当時の閑古鳥が鳴く横浜スタジアムをファンで埋めた元監督・中畑清氏は「売って売って、売りまくるべき」と説く。しかし、「そもそも横浜という球団はどうしても目立ちにくい」とスポーツ紙の編集委員は話す。

「巨人や阪神は複数の担当記者がついていますが、DeNAは1人のみです。ソフトバンクや日本ハムは地元の地方版で大きく取り上げられますが、DeNAは関東圏内に本拠地を置く球団なので、巨人や首位を走るヤクルトの前にかすんでしまう。

 地域密着で活路を見出した日本ハムやかつての南海などのパ・リーグ球団を見習って、DeNAも新潟を本拠地にするという話が根強くありますが、出ては消えてを繰り返しています」

 ダンプの愛称で阪神、大洋でプレーした辻恭彦氏も、横浜を「首都圏のセ・リーグ球団なのに注目されない」と話す。

「牧は巨人や阪神でプレーしていれば相当騒がれていると思いますね。DeNAはスカウトの眼力がよくて、僕が横浜でファームのコーチをやっていた頃にも、谷繁(元信)や佐々木(主浩)などいい選手がどんどん入ってきましたが、なかなか全国区になれず、メジャーやFAで他球団に移籍して初めて話題になる。監督やコーチが宣伝しすぎるとプレッシャーでしぼんでいくことも多いので注意しないといけないですが、牧はスランプのないタイプですから、もっとアピールしてもいいとは思うんですが……」

 大洋一筋の元エース・平松政次氏は、内角に鋭く切れ込む“カミソリシュート”を武器に通算201勝をマークし“長嶋キラー”としても知られたが、「全国区になるには巨人戦で投げて勝つしかなかった」と振り返る。

「僕の現役時代はテレビやラジオ、新聞も巨人戦しか露出しないわけですからね。特に王(貞治)さん、長嶋さんとの対戦が名前を売る一番のチャンス。後楽園で(巨人戦に)勝って銀座に行くのが目標だったんですよ。当時は巨人が勝った、負けたというのをママもホステスもみんな知っていたから、巨人戦で勝つとモテモテだった(笑)。

関連記事

トピックス

NHK中川安奈アナウンサー(本人のインスタグラムより)
《広島局に突如登場》“けしからんインスタ”の中川安奈アナ、写真投稿に異変 社員からは「どうしたの?」の声
NEWSポストセブン
カラオケ大会を開催した中条きよし・維新参院議員
中条きよし・維新参院議員 芸能活動引退のはずが「カラオケ大会」で“おひねり営業”の現場
NEWSポストセブン
コーチェラの出演を終え、「すごく刺激なりました。最高でした!」とコメントした平野
コーチェラ出演のNumber_i、現地音楽関係者は驚きの称賛で「世界進出は思ったより早く進む」の声 ロスの空港では大勢のファンに神対応も
女性セブン
文房具店「Paper Plant」内で取材を受けてくれたフリーディアさん
《タレント・元こずえ鈴が華麗なる転身》LA在住「ドジャー・スタジアム」近隣でショップ経営「大谷選手の入団後はお客さんがたくさん来るようになりました」
NEWSポストセブン
元通訳の水谷氏には追起訴の可能性も出てきた
【明らかになった水原一平容疑者の手口】大谷翔平の口座を第三者の目が及ばないように工作か 仲介した仕事でのピンハネ疑惑も
女性セブン
襲撃翌日には、大分で参院補選の応援演説に立った(時事通信フォト)
「犯人は黙秘」「動機は不明」の岸田首相襲撃テロから1年 各県警に「専門部署」新設、警備強化で「選挙演説のスキ」は埋められるのか
NEWSポストセブン
歌う中森明菜
《独占告白》中森明菜と“36年絶縁”の実兄が語る「家族断絶」とエール、「いまこそ伝えたいことが山ほどある」
女性セブン
大谷翔平と妻の真美子さん(時事通信フォト、ドジャースのインスタグラムより)
《真美子さんの献身》大谷翔平が進めていた「水原離れ」 描いていた“新生活”と変化したファッションセンス
NEWSポストセブン
羽生結弦の元妻・末延麻裕子がテレビ出演
《離婚後初めて》羽生結弦の元妻・末延麻裕子さんがTV生出演 饒舌なトークを披露も唯一口を閉ざした話題
女性セブン
古手川祐子
《独占》事実上の“引退状態”にある古手川祐子、娘が語る“意外な今”「気力も体力も衰えてしまったみたいで…」
女性セブン
ドジャース・大谷翔平選手、元通訳の水原一平容疑者
《真美子さんを守る》水原一平氏の“最後の悪あがき”を拒否した大谷翔平 直前に見せていた「ホテルでの覚悟溢れる行動」
NEWSポストセブン
5月31日付でJTマーヴェラスから退部となった吉原知子監督(時事通信フォト)
《女子バレー元日本代表主将が電撃退部の真相》「Vリーグ優勝5回」の功労者が「監督クビ」の背景と今後の去就
NEWSポストセブン