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佐々木朗希のフォークは「もっとよくなる!」 フォークの神様・杉下茂氏が提言

佐々木朗希の投球動作(撮影/藤岡雅樹)

佐々木朗希の投球動作(撮影/藤岡雅樹)

 6月11日のDeNA戦に登板後、登録抹消されていたロッテ・佐々木朗希が、6月22日の西武戦に中10日で登板。7回96球3安打無失点、9奪三振で6勝目を挙げた。登板間隔を空けながらも勝ち星を積み重ねる佐々木だが、160キロ超のストレートと決め球のフォーク、それ以外の球種の配分などには微妙な変化も見られる。元祖フォークボーラーとして215勝をあげたレジェンド・杉下茂氏(元中日ほか)の目には、どう見えているのかを聞いた。

 ここまでの今シーズン、佐々木の勝利数はオリックス・山本由伸の7勝に次ぐ2位タイ。防御率も1位のオリックス・山岡泰輔の1.51、2位の山本の1.55に肉薄する1.56で3位につける。そして奪三振数114は、2位の山本の86を大きく引き離してリーグトップだ。
 
「登録抹消された10日間で、佐々木はリフレッシュに専念したようです。血行をよくするために時間をかけて風呂に入って、睡眠も8時間とったという。コンディションを整えたことでストレートの160キロ台の割合が前回の17%から33%へと増えました。セパ交流戦の3試合は勝ち星がなかったこともあり、中6日では疲れが抜けきらないのではないか」(担当記者)

 6月11日のDeNA戦では8回94球(自責点1)で降板したが、160キロ超えのストレートが8球しかなく、140キロ台のスライダーを多投(20球)。打たせて取るピッチングだった。相手チームの4番・牧秀悟から打たれた本塁打は130キロのカーブだった。4月10日に完全試合を達成したオリックス戦では36球投げていたフォークは、この日のDeNA戦では17球にとどめた。

 一方、中10日での登板となった6月22日の西武戦では、ストレートとフォークを主体に組み立て7回には西川愛也を6球連続フォークで三振に仕留めている。

 抜群の切れ味と落差のフォークを駆使して3度の沢村賞(1951年、1952年、1954年)を獲得し、「フォークボールの神様」と呼ばれる杉下茂氏に、佐々木のピッチングについて聞くと、「佐々木君は大切に使われて幸せですね」という第一声だった。

「ロッテは大切に扱っていますよ。カネさん(故・金田正一氏)を超えるピッチャーになるのではないかと期待していますが、カネさんは佐々木君くらいの年齢で、すでにかなり投げていましたからね。高校を中退してプロ入りし、2年目には350イニングですから。本当に、がむしゃらに投げていた」

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