芸能

フジ宮司愛海アナ、ミタパンも!「スポーツ担当出身」女性アナは出世する説

宮司愛海アナ

カトパンの後任に決まったフジ・宮司愛海アナ

 テレビでは多くの女性アナウンサーが活躍しているが、今、新しい“出世”の条件として「スポーツ担当出身」女性アナが注目されている。放送作家でコラムニストの山田美保子さんがその背景について解説する。

 * * *
 男性アナウンサーなら、報道やスポーツのジャンルでメインを任されていても何も言われないだろうが、女性が同じような番組に就くと、その才能よりも先に「女性なのに?」と、まだ言われてしまうのは残念だ。

 アナウンサーではないが、かつて『情報ライブ ミヤネ屋』(読売テレビ・日本テレビ系)で東京のスタジオからニュースを読んでいた下川美奈氏は、6月1日付で日本テレビ報道局社会部長に就任。それをFacebookで報告した氏は、「入社2年目で警視庁記者クラブ配属を告げられた瞬間に嫌で嫌で号泣した、入社2年目の私に伝えてあげたい。未来は嫌なことだけじゃないよ」と記している。日テレの女性局員には大きな大きな目標ができたことと思う。

 では、スポーツの現場はどうか。私が知る限り、キー局でも地方局でも、女性でスポーツ担当になる者は極めて少なく、アナウンサーとなると、帯の情報番組やニュース番組を担当するアナより“顔出し”の機会が少なくなってしまうため、「早々に左遷気分を味わった」という話を聴いたこともある。もちろん、オリンピックや世界大会がある時期は別だが、ふだんの現場は男臭く、いわゆる体育会系だ。女性だからと言ってチヤホヤされるようなこともそうはなく、人によっては「ハズレ」と感じてしまう女性もいるようだ。

スポーツ担当から“出世”したフジ宮司アナ

 が、そうした現場で勉強と取材を重ねた女性アナウンサーが後々、局のスターアナウンサーになったり、“報道のメイン”になったりするケースが目立つようになった。

 9月末で『Live News イット!』(フジテレビ系)を卒業する加藤綾子キャスターに代わって、メインキャスターに就任することが3日に発表された宮司愛海アナはまさにそのパターン。

 宮司アナは、2015年の当初こそは新人らしく、『めざましテレビ』の情報キャスターやエンタメキャスター、バラエティ番組のアシスタントやナレーターなどを務めていたが、2018年4月~4年間、スポーツニュース番組『S-PARK』のメインキャスターに就任。その関連で柔道やバレーボール、フィギュアスケートなどの中継に関わり、昨年の「東京オリンピック」では関ジャニ∞の村上信五と共にフジテレビのメインキャスターを務めた。

 筆者は2019年3月に放送された特番『コレ知らんかった~!新発見!村上信五の平成スポーツ命場面SP』の構成に関わった際、宮司アナと仕事をしている。

 同番組には、現役を引退した吉田沙保里氏が初めてMCに加わり、スタジオには浅田真央氏、清水宏保氏、杉山愛氏、松田丈志氏、丸山桂里奈氏、松木安太郎氏ら、各競技のレジェンドたちが出演していた。

 村上は積極的に取材に出てくれたし、スタジオでは持ち前のサービス精神を発揮し、通常ならM(男性)の数字が圧倒的に高いスポーツ局制作の番組に、大量のF(女性)を取り込んだ。そんな村上と、MC初体験の吉田沙保里を完璧にサポートしていたのが宮司アナ。構成や流れがキチンと頭に入っているだけでなく、スポーツの現場取材で培った知識をふんだんにもっている自信が彼女の存在を大きく見せていたものである。

 顔見知りの選手が居た場合、馴れ馴れしい態度をとってみたり、「私はよく知っている」と、視聴者に対して上からな口ぶりになってしまったりするアナウンサーも少なからずいるものだ。が、スポーツの現場で、そういうタイプは排除されていってしまうように思う。アスリートや協会からの“評判”はすぐに局のスポーツ部に伝わり、結果、担当を外されてしまうのだ。

 その点、宮司アナは、局アナとして、取材者として、さらにはタレントや元アスリートのサポーターとして、目配りと気配りがパーフェクト。このスキルをもって夕方のニュース番組のメインになるならば、すぐに視聴者の支持も得られるのではないだろうか。

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