芸能

活動休止目前の氷川きよし「芸名に縛られない」 恩人との別れから10年目の決意

休止前の“最後の新曲”が間もなく出る氷川は、いま、何を思うか

休止前の“最後の新曲”が間もなく出る氷川は、いま、何を思うか

「氷川さんが目標としてきたのは、美空ひばりさんのような何でもできるエンターテイナー。古典芸能化しつつある演歌界に異を唱え、『60才になってズンドコはやりたくない』と本音を漏らしたこともあります。“脱・演歌界のプリンス”を宣言する彼が最後の曲で演歌に立ち返ったことは大きなサプライズでした」(芸能関係者)

 氷川きよし(44才)が、年内いっぱいで歌手活動を休止するまで残り半年を切った。休止前の“最後の新曲”が間もなく発売されるが、その背景には、師と仰ぐ2人の恩人への敬慕と、自由を渇望する切実な思いが相半ばしていた。

 約2年ぶりとなる座長公演に取り組む氷川が7月4日、東京・明治座公演の千秋楽を迎えた。二部構成の第一部では18世紀フランスを舞台にした劇でマリー・アントワネットのような衣装をはじめ華やかな六変化に挑戦。第二部ではデビュー曲の『箱根八里の半次郎』を含む全14曲を披露し、変わらぬ歌声で大勢のファンを魅了した。

「客席の9割近くが女性でした。コロナ禍のため大きなかけ声や声援を送ることはできませんでしたが、熱心なファンは最前列の“プレミアムきよシート”で一生懸命、ペンライトを振っていましたよ」(氷川のファン)

 会場には天海祐希や浅野温子、加賀まりこといった芸能界の先輩や友人たちの姿も。曲の間のトークでは、今年1月に発表された歌手活動休止について触れる場面もあった。

「決して歌うことが嫌になったのではなく、むしろこれからも『歌い続けたい』と。みんながイメージする“氷川きよし”という存在からいったん距離を置き、『人生を見つめ直す時間がほしい』と穏やかに話していました。多くのファンが心配するなかで、本人の口から引退をきっぱり否定してくれたことがうれしかったです」(別のファン)

 期限の定められていない休養宣言にファンは動揺し、一部のマスコミには引退説や独立説も取り沙汰された。

「事務所とのトラブルを報じるメディアもありましたが、のちに本人が明確に否定しています。独立や移籍の予定はないそうで、休養中もデビュー以来所属する長良プロダクションがバックアップします。歌手活動以外のCM出演やSNSでの発信もこれまで通り続けるそうです」(芸能レポーター)

 氷川は休養の理由を「なかなか心と体が思うようにならなくなり(中略)リフレッシュのためのお休みをいただくことに致しました」と説明している。

 このままの状態で活動を続ける限り、ファンが求める“演歌界のプリンス”のイメージを守り続けなくてはならないというプレッシャーが大きくのしかかっていた。

「2019年の紅白歌合戦の囲み取材で『きーちゃんらしく。きよし君にはさよなら』と発言したことが話題となりました。振り返れば、あの発言は周囲が作り上げてきたイメージとの“決別”宣言だったのかもしれません」(レコード会社関係者)

 この年の紅白に出場する直前、氷川は呼び名をきよしの頭文字を取った「kii」(キー)という名前にすることを発表し、その後、自然体で生きるという意味でnaturalをくわえた「Kiina(キーナ)」と名乗るようになった。

「衣装も、それまでの和服やスーツとは異なるヴィジュアル系にイメチェンし、それがまたよく似合っていると評判になったんです。SNSでもウエディングドレスのような衣装や体にぴったりしたボディースーツなど多様性に富んだファッションを披露するようになり、ますます自分らしさを追求するようになっていきました」(前出・レコード会社関係者)

関連記事

トピックス

今年5月に芸能界を引退した西内まりや
《西内まりやの意外な現在…》芸能界引退に姉の裁判は「関係なかったのに」と惜しむ声 全SNS削除も、年内に目撃されていた「ファッションイベントでの姿」
NEWSポストセブン
松田聖子のものまねタレント・Seiko
《ステージ4の大腸がん公表》松田聖子のものまねタレント・Seikoが語った「“余命3か月”を過ぎた現在」…「子供がいたらどんなに良かっただろう」と語る“真意”
NEWSポストセブン
(EPA=時事)
《2025の秋篠宮家・佳子さまは“ビジュ重視”》「クッキリ服」「寝顔騒動」…SNSの中心にいつづけた1年間 紀子さまが望む「彼女らしい生き方」とは
NEWSポストセブン
イギリス出身のお騒がせ女性インフルエンサーであるボニー・ブルー(AFP=時事)
《大胆オフショルの金髪美女が小瓶に唾液をたらり…》世界的お騒がせインフルエンサー(26)が来日する可能性は? ついに編み出した“遠隔ファンサ”の手法
NEWSポストセブン
日本各地に残る性器を祀る祭りを巡っている
《セクハラや研究能力の限界を感じたことも…》“性器崇拝” の“奇祭”を60回以上巡った女性研究者が「沼」に再び引きずり込まれるまで
NEWSポストセブン
すき家がネズミ混入を認める(左・時事通信フォト、右・イメージ 写真はいずれも当該の店舗、販売されている味噌汁ではありません)
《「すき家」ネズミ混入味噌汁その後》「また同じようなトラブルが起きるのでは…」と現役クルーが懸念する理由 広報担当者は「売上は前年を上回る水準で推移」と回答
NEWSポストセブン
初公判は9月9日に大阪地裁で開かれた
「全裸で浴槽の中にしゃがみ…」「拒否ったら鼻の骨を折ります」コスプレイヤー・佐藤沙希被告の被害男性が明かした“エグい暴行”「警察が『今しかないよ』と言ってくれて…」
NEWSポストセブン
指名手配中の八田與一容疑者(提供:大分県警)
《ひき逃げ手配犯・八田與一の母を直撃》「警察にはもう話したので…」“アクセルベタ踏み”で2人死傷から3年半、“女手ひとつで一生懸命育てた実母”が記者に語ったこと
NEWSポストセブン
初公判では、証拠取調べにおいて、弁護人はその大半の証拠の取調べに対し不同意としている
《交際相手の乳首と左薬指を切断》「切っても再生するから」「生活保護受けろ」コスプレイヤー・佐藤沙希被告の被害男性が語った“おぞましいほどの恐怖支配”と交際の実態
NEWSポストセブン
国分太一の素顔を知る『ガチンコ!』で共演の武道家・大和龍門氏が激白(左/時事通信フォト)
「あなたは日テレに捨てられたんだよっ!」国分太一の素顔を知る『ガチンコ!』で共演の武道家・大和龍門氏が激白「今の状態で戻っても…」「スパッと見切りを」
NEWSポストセブン
2009年8月6日に世田谷区の自宅で亡くなった大原麗子
《私は絶対にやらない》大原麗子さんが孤独な最期を迎えたベッドルーム「女優だから信念を曲げたくない」金銭苦のなかで断り続けた“意外な仕事” 
NEWSポストセブン
ドラフト1位の大谷に次いでドラフト2位で入団した森本龍弥さん(時事通信)
「二次会には絶対来なかった」大谷翔平に次ぐドラフト2位だった森本龍弥さんが明かす野球人生と“大谷の素顔”…「グラウンドに誰もいなくなってから1人で黙々と練習」
NEWSポストセブン