スポーツ

ラガーさん、再び甲子園から姿を消す 本人が明かした「チケットが高すぎる!」の叫び

今春のセンバツでは、久しぶりにバックネット裏にもその姿があったが……

今春のセンバツでは、久しぶりにバックネット裏にもその姿があったが……

 この夏、甲子園のバックネット裏に近畿圏の少年野球チームが無料招待される「ドリームシート」が復活した。その一方で、再び“ある男性”の姿が中継映像から消えた。1999年頃から2015年まで蛍光イエローのキャップにラガーシャツを着て、当時は自由席だったバックネット裏最前列の「A段73列」を定位置にして全試合を観戦、テレビ中継にも映り込んでいた通称“ラガーさん”こと善養寺隆一氏(56)だ。

 コロナ禍による観客の入場制限が緩和された今春のセンバツにおいて、ラガーさんは2019年夏以来となる聖地での観戦を謳歌していた。ドリームシートが中止されていたために、かつての定位置のチケットを「正規ルートでたまたま取れた」と話し、テレビ中継に映り込んでいた。とはいえ、インターネットで購入するチケットが、そうそう希望する座席であるとは考えにくい。

 その後、ラガーさんの姿はセンバツの中継から消えた。バックネット裏にあたる中央指定席でも、端の席で観戦することが多くなり、観戦客が少なくなった夕刻の試合などに、空いていた最前列にこっそり移動しては、高校野球を愛するファンの“通報”によって警備員から退場を命じられていた。

 甲子園でラガーさんを探すのは容易だ。ラガーシャツに蛍光カラーの帽子をかぶった男性など、そうはいない。記者席からであれば、満員の甲子園でも、ものの1~2分で見つけられるのだが、今夏はどうも見当たらない。そこで連絡を入れた。

「甲子園には行っていませんよ。最前列ではない席で観戦しても、前の人の頭で見づらかったり、柱とか、ワイヤーなどによって見にくい席がある。一塁側や三塁側に近い端っこの席だと、ピッチャーの球筋が見えない。高校野球観戦はテレビに限るね、本音言うとさ」

 前の席の人の頭を気にする一方で、ラガーさんはマウンド上の投手の視界に入る位置にド派手な出で立ちで座っていた。

「オレは人のことまで考えてないから」

 あっけらかんと話すラガーさんだが、流石に「テレビ観戦に限るね」が本音とは思えない。質問を重ねると「(生観戦とテレビ観戦のどちらを好むかは)個人差があるからいいんだけどさ。オレはやっぱ、ド真ん中で見たいんですよ」とも話した。

 日本高等学校野球連盟は、「暑さ対策、感染症対策の費用がかさむ」ことから、今夏より甲子園の観戦チケットを大きく値上げした。「大人1枚」のチケット代はバックネット裏の中央指定席2800円から4200円に、1塁・3塁内野指定席が2000円から3700円に。アルプス席は800円から1400円、指定席となった外野席は500円から1000円となる。席種によっては2倍の値上げだ。

「正直言うとさ、チケット代が高すぎる! インターネットの注文でさらに手数料もかかってしまう。雨天順延となったら、払い戻しをして、チケットを取り直さないといけないでしょ。本音言うとさ、面倒臭くなっちゃった。以前のような通し券に戻してほしいね」

関連記事

トピックス

オールスターゲーム前のレッドカーペットに大谷翔平とともに登場。夫・翔平の横で際立つ特注ドレス(2025年7月15日)。写真=AP/アフロ
大谷真美子さん、米国生活2年目で洗練されたファッションセンス 眉毛サロン通いも? 高級ブランドの特注ドレスからファストファッションのジャケットまで着こなし【スタイリストが分析】
週刊ポスト
公金還流疑惑がさらに発覚(藤田文武・日本維新の会共同代表/時事通信フォト)
《新たな公金還流疑惑》「維新の会」大阪市議のデザイン会社に藤田文武・共同代表ら議員が総額984万円発注 藤田氏側は「適法だが今後は発注しない」と回答
週刊ポスト
“反日暴言ネット投稿”で注目を集める中国駐大阪総領事
「汚い首は斬ってやる」発言の中国総領事のSNS暴言癖 かつては民主化運動にも参加したリベラル派が40代でタカ派の戦狼外交官に転向 “柔軟な外交官”の評判も
週刊ポスト
黒島結菜(事務所HPより)
《いまだ続く朝ドラの影響》黒島結菜、3年ぶりドラマ復帰 苦境に立たされる今、求められる『ちむどんどん』のイメージ払拭と演技の課題 
NEWSポストセブン
初代優勝者がつくったカクテル『鳳鳴(ほうめい)』。SUNTORY WORLD WHISKY「碧Ao」(右)をベースに日本の春を象徴する桜を使用したリキュール「KANADE〈奏〉桜」などが使われている
《“バーテンダーNo.1”が決まる》『サントリー ザ・バーテンダーアワード2025』に込められた未来へ続く「洋酒文化伝承」にかける思い
NEWSポストセブン
公職上の不正行為および別の刑務所へ非合法の薬物を持ち込んだ罪で有罪評決を受けたイザベル・デール被告(23)(Facebookより)
「私だけを欲しがってるの知ってる」「ammaazzzeeeingggggg」英・囚人2名と“コッソリ関係”した美人刑務官(23)が有罪、監獄で繰り広げられた“愛憎劇”【全英がザワついた事件に決着】
NEWSポストセブン
立花孝志容疑者(左)と斎藤元彦・兵庫県知事(写真/共同通信社)
【N党党首・立花孝志容疑者が逮捕】斎藤元彦・兵庫県知事“2馬力選挙”の責任の行方は? PR会社は嫌疑不十分で不起訴 「県議会が追及に動くのは難しい」の見方も
週刊ポスト
超音波スカルプケアデバイスの「ソノリプロ」。強気の「90日間返金保証」の秘密とは──
超音波スカルプケアデバイス「ソノリプロ」開発者が明かす強気の「90日間全額返金保証」をつけられる理由とは《頭皮の気になる部分をケア》
NEWSポストセブン
三田寛子(時事通信フォト)
「あの嫁は何なんだ」「坊っちゃんが可哀想」三田寛子が過ごした苦労続きの新婚時代…新妻・能條愛未を“全力サポート”する理由
NEWSポストセブン
大相撲九州場所
九州場所「17年連続15日皆勤」の溜席の博多美人はなぜ通い続けられるのか 身支度は大変だが「江戸時代にタイムトリップしているような気持ちになれる」と語る
NEWSポストセブン
一般女性との不倫が報じられた中村芝翫
《芝翫と愛人の半同棲にモヤモヤ》中村橋之助、婚約発表のウラで周囲に相談していた「父の不倫状況」…関係者が明かした「現在」とは
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 高市首相「12.26靖国電撃参拝」極秘プランほか
「週刊ポスト」本日発売! 高市首相「12.26靖国電撃参拝」極秘プランほか
NEWSポストセブン