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トム・クルーズ、神レベルのファンサービス 記者の名前を覚えて呼ぶ気配りも

『M:i:Ⅲ』の日本公開直前には東京発新大阪行の東海道新幹線(のぞみ)を貸し切り、ファンと触れ合った。映画のPRイベントで新幹線が使われるのは初めてのことだった

2006年の『M:i:Ⅲ』の日本公開直前には東京発新大阪行の東海道新幹線(のぞみ)を貸し切り、ファンと触れ合った。映画のPRイベントで新幹線が使われるのは初めてのことだった

 映画『トップガン マーヴェリック』(以下、“マーヴェリック”)の快進撃が止まらない。5月27日に日本で公開してから、国内興行収入は110億円を超えている。映画館に何回も足を運ぶ熱狂的なリピーターも続出している。

 そんな“マーヴェリック”の主演は世界的トップスターのトム・クルーズ(60才)。トムを語る上で欠かせないのが、ファンサービス。日本に来ると、空港から熱烈な歓迎を受け、来日イベントには多くのファンが殺到する。2003年以降、トムの来日会見で司会を務める映画パーソナリティーの伊藤さとりさんは、彼のファン対応を次のように話す。

「トムとほかのハリウッドスターとの大きな違いの1つは、レッドカーペットを歩く時間です。ほかのスターが30分くらいだとすると、トムの場合、1時間は当たり前。ファンと記念撮影をしたり、サインに応じたりして、2時間かかったこともありました」(伊藤さん・以下同)

 トムが大事にしているのは、ファンを飽きさせないことだと伊藤さん。

「私が最初に司会を担当したときの映画『ラスト サムライ』の来日イベントは京都の二条城で行われました。2006年『M:i:III(ミッション:インポッシブル3)』のときは、新幹線で移動して、ファンイベントもしたんです。映画『オール・ユー・ニード・イズ・キル』(2014年公開)のときは、大阪の道頓堀で船に乗って登場。トム自ら『どうやったらファンは喜んでくれるかな? 毎回、同じことをしていたら、みんな飽きちゃうでしょ』って考えているみたいです。そんなハリウッドスター、トムだけですよ!」

 気配りはファンに対してだけではない。

「日本で長く自分を取材してくれている記者のことも認識していて、ちゃんとその人の名前を呼んで声をかけるんです。共演した人のことも気にかけていて、愛情深く接する。映画『ジャック・リーチャー NEVER GO BACK』(2016年公開)のPRで来日したときは、映画『ラスト サムライ』で共演した池松壮亮さん(共演時、池松は13才)と13年ぶりに再会。その舞台裏で、『大きくなったね、最近どうしているの?』とうれしそうに声をかけていました。その姿から、情が厚く、人が大好きなんだなと感じました」

 トムの日本語吹き替え版の声を担当している声優の森川智之さんも、彼の神対応に感激したひとりだ。

「“マーヴェリック”のジャパンプレミアのレッドカーペットで、トムから『いつもありがとう』と声をかけられたときは、すごくうれしかったですね。その後、映画館で行われた舞台挨拶で、トムは『ファンと一緒にこの映画を見たい』と急きょ、一緒に“マーヴェリック”を見ることになったんです。

 そのときの席の並びが、トム、プロデューサーのブラッカイマー、戸田(奈津子)さんと私。こんな豪華なメンバーと一緒に見るなんて、贅沢だと感激しました。

 映画が終わるとぼくたちのところにトムが来て、戸田さんにはハグ、私にはがっちり握手をして『また来年会おう』と約束してくれました。その後、トムはステージに上がり、会場は大興奮。常に前を向いて進む姿勢やプレミアでのファンサービスなどは見習いたいですね」(森川さん)

 ファンが喜ぶ姿を見るのが何より、トムの喜びなのだ。

取材・文/廉屋友美乃

※女性セブン2022年9月15日号

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