赤と青、どちらのパフォーマンスにより心を動かされたかでジャッジをした結果、今回は赤チームが勝利。赤チームだった「FOREVER CHANCE」の大森康子さんはこう喜びを爆発させた。
「77才でダンス歴はまだ3か月ですが、もうダンスが楽しくて、楽しくて。練習に付いていくのは大変ですが頑張りました。今日は本当に楽しかった!」
出場へ向けてひと夏猛特訓を重ねた「GOLD DRAGON」の今川美雪さんは、仲間の存在が重要だったと語る。
「みんな体の不調を抱えながらも練習を休まず、助け合いながら準備したんです。一緒に出場するチームの動画はとても刺激になりました。自分より年上のかたが踊っていると知って、『もう年だから、なんて言い訳できないな。私たちも頑張らなきゃ』って」
審査員のMIHO BROWNがシニアのダンスを「HIPHOP=自分の生き様を“レペゼン(象徴)”して、謳歌するメッセージを感じた」と評したが、シニアの“人間力”は舞台裏でも発揮されていた。
「今回の大会では、シニア同士、お菓子を交換して“アメちゃん交流”で絆を深めました。敵味方は関係なく、どのチームにも拍手をして『おつかれさま』と労って。勝負前でガチガチに意気込む高校生に私達シニアが『行ってらっしゃい!』とエールを送ったら拍子抜けした様子でしたが(笑い)、『行ってきます!』と元気に出て行きましたよ」(GOLD DRAGONコーチの重永富子さん)
厚生労働省 健康クリエイターを務めるEXILEのTETSUYAは、スペシャルサポーターとして参加。ダンスを通じたシニアの健康効果を証明したいと意気込み、第2回、第3回は規模を拡大してシニア世代のダンスの輪を広げていきたいと宣言した。
総括として全チームを労うと、次回へ向けてさっそくシニアに発破を掛けたのは杉だ。
「来年はひとつ歳が上がりますが、それを跳ね返すパワーを今から蓄えて戻ってきてください。次はもっと速いテンポの曲に挑戦して“もうできません”という限界までやりきってほしい。来年に外交関係樹立50周年を迎えるベトナムでもダンスチームができたので、この先、国際交流をしていく計画もありますよ」
杉が「来年を目指して気を確かに持て!」と檄を飛ばすと、客席のシニアからは大きな拍手が。そして、「明日からまた頑張りましょう」と笑顔で再会を誓い合っていた。