飲料メーカーに勤務した後、地方でキャバクラを経営していたX氏が、上京してアパレルブランドを起業したのは2019年頃。仕事を通じて芸能界にコネを築き、プライベートでも多くの芸能人と交流した。
「芸人が集まる飲み会に頻繁に顔を出し、インスタグラムにはmisonoさん(37才)などの写真を載せて親しい関係をアピールしていました。いずれも、仕事上のつきあいや大勢で会った中のひとりにすぎませんが、2020年頃から投資話にのめり込んだX氏は、それらの写真を投資家に見せて、信用させる材料にしたのです」(別の被害者)
misonoのマネジャーはこう説明する。
「本人に確認したところ、知人の紹介で一度、YouTubeの番組に出演してもらったことがあるだけでした。トラブルについては何も知らず、最近人から事情を聞かされ『すごく優しそうな人だったのに、そんなことになってるの?』と驚いたそうです」
X氏ともっとも親しくしていたのが、浜崎あゆみ(43才)の元コーラスメンバーで歌手のmiccie(38才)だった。昨年9月には、2人の間の金銭トラブルが法廷闘争に発展している。
「X氏は日頃からあゆのバックでドラムを叩いていると吹聴し、あゆの“側近”を自負していました。ところが、いくら調べてもそんな事実はない。miccieとはたしかに知り合いだったようですが、彼からも億単位の金を引っ張り、返済を求められると『一部の債務はない』とする逆ギレのような訴訟を起こしたのです」(芸能関係者)
反訴状によると、X氏から不動産投資で「70%の利子をつけて返す約束ができる」などと持ちかけられたmiccieは、2020年7月頃にあゆの関係会社から借りた2億円以上をX氏に預けたという。だが、利益が出るどころか、期日を過ぎても一向に支払われず、返ってきたのは半分以下。結果的にmiccieはあゆの関係会社に1億円以上の借金をつくってしまった。
miccieに尋ねると裁判については答えず、X氏とあゆは「会ったこともありませんし、側近だったこともございません」と説明した。X氏の言葉を信じて、数千万円を預けてしまったあゆのファンもいる。
「『あゆが保証人だから』とか『あゆがいるから悪いことはできない』などと言われ、すっかり信用してしまったんです。3か月後に利益が出る不動産があると言われて銀行に資金を振り込みましたが、2年以上が経ったいまも1円も払われていません」(被害女性)