一方で、記者から「さくらパパというのはいいキャッチフレーズになりますね」と振られると、横峯氏は「さくらももう立派な母親だし、(結婚して)名字も違うから。もういいんじゃないかな」とせっかくの誘い水を蹴ってしまった。
会見は1時間を超え、2007年の参議院選挙に出馬した時の話にもなった。政治家を目指したきっかけを「あの時は48歳。知名度もあったし、担がれて政治の道に進んだ。調子に乗っていたと思う」とここでも本音。それではなぜ知事に、と問われると「国会議員では政治ができない。全国から陳情に来るが、まったく意味がない。やはり首長でないと動かせない」とストレートに答えるのだった。
“個人として出る”というのも本音そのもののようで、今回の出馬会見の案内状には〈横峯良郎後援会 代表横峯良郎〉とあり、この日の会見の司会は横峯氏のゴルフ仲間だった。
それでも終わる頃にはすっかり記者たちと打ち解けて、最後に今後の連絡先を聞かれると「私の携帯電話に直接かけてきてよ」と番号を大きな声で伝えていた。「勝てるとは思っていない」と明け透けに語った横峯氏だが、宮崎に生活拠点を移して20年。宮崎に人一倍思い入れのある“第3の男”が、思いがけない“クリスマスのサプライズ”をもたらす可能性もあるのだろうか。