国内

国会で新曲宣伝した中条きよし議員 HPに載せた”人生のテーマ”は「悪いときはこんなこともあるさ」

2022年8月、臨時国会が召集され、初登院した中条きよし参院議員(時事通信フォト)

2022年8月、臨時国会が召集され、初登院した中条きよし参院議員(時事通信フォト)

 臨床心理士・経営心理コンサルタントの岡村美奈さんが、気になったニュースや著名人をピックアップ。心理士の視点から、今起きている出来事の背景や人々の心理状態を分析する。今回は、中条きよし参院議員(76才)が国会質疑で新曲宣伝の発言をした件について。

 * * *
「おかしいものにはおかしいとはっきり言う」

 日本維新の会、中条きよし参院議員のオフィシャルサイトのトップページ、中条きよし-人生のテーマ-の1つにそう載せている本人が、国会でおかしいことをやらかしてしまった。

 15日の参議院文教科学委員会で、質問の最後に突然、自身の新曲と年末に開催するディナーショーの宣伝をしたのだ。いつか国会で、こんな珍事が起きるのではないかと思っていた。それが4月の出馬会見で「年寄りの良さと力と経験と常識みたいなものを、もう1回見せられないかなと」と話していた中条議員がやってしまうとは驚きだった。

 質問冒頭、中条議員は立ち上がると「うちの秘書も、何を言うのか心配そうな顔をして見ておりますので」と述べた。これは「セルフ・ハンディキャッピング」と呼ばれる言動だ。”よくわからないが””時間がなくて”など、あらかじめ何らかの言い訳や予防線を張り、自分の心を守ろうと先回りする心の防衛機制である。自信がない、評価されないかもしれないなどと思う時に出やすく、前もって言い訳をすることで、たとえ失敗しても自尊心を保てるようにするためといわれる。中条議員も自分の不安を秘書の心配そうな顔にすり替え、予防線を張ったのだろう。

 だが質問が終わると、締めくくりに「最後になりますけれども」と新曲について話し始めたのだ。曲の名前、発売の日、ディナーショーの日程を言う時はゆっくりはっきり、言葉の区切りもしっかりと力を込めている。強調したいところは頷きながらと伝え方もわかりやすく、ボディランゲージをうまく使っているところは、さすが芸能人である。自身の芸能生活最後のディナーショーをアピールすべく静まりかえった委員会の中に、中条議員の声が響いた。

「不適切」「不穏当」と批判されたこの発言について、中条議員は16日、謝罪をした。「こういっちゃいけない、ああいっちゃいけないというのがまだわからない」ということのようだが、「宣伝だと全く知りませんで」というのは無理がある。

関連記事

トピックス

競泳コメンテーターとして活躍する岩崎恭子
《五輪の競泳中継から消えた元金メダリスト》岩崎恭子“金髪カツラ”不倫報道でNHKでの仕事が激減も見えてきた「復活の兆し」
NEWSポストセブン
米・フロリダ州で元看護師の女による血の繋がっていない息子に対する性的虐待事件が起きた(Facebookより)
「15歳の連れ子」を誘惑して性交した米国の元看護師の女の犯行 「ホラー映画を見ながら大麻成分を吸引して…」夫が帰宅時に見た最悪の光景とは《フルメイク&黒タートルで出廷》
NEWSポストセブン
メーカーではなく地域の販売会社幹部からの指令だった(写真提供/イメージマート)
《上司命令でSNSへ動画投稿》部下たちから上がる”悲鳴” 住宅販売会社では社長の意向で「ビキニで物件紹介」させられた女性社員も
NEWSポストセブン
自宅への家宅捜索が報じられた米倉(時事通信)
米倉涼子“ガサ入れ報道”の背景に「麻薬取締部の長く続く捜査」 社会部記者は「米倉さんはマトリからの調べに誠実に対応している」
香川県を訪問された紀子さまと佳子さま(2025年10月2日、撮影/JMPA)
佳子さまが着用した「涼しげな夏振袖」に込められた「母娘、姉妹の絆」 紀子さま、眞子さんのお印が描かれていた
NEWSポストセブン
米倉涼子(時事通信フォト)
《マトリが捜査》米倉涼子に“違法薬物ガサ入れ”報道 かつて体調不良時にはSNSに「ごめんなさい、ごめんなさい、本当にごめんなさい」…米倉の身に起きていた“異変”
NEWSポストセブン
きしたかの・高野正成(高野のXより)
《オファー続々》『水ダウ』“ほぼレギュラー“きしたかの・高野 「怒っているけど、実はいい人」で突出した業界人気を獲得 
NEWSポストセブン
迎賓施設「松下真々庵」を訪問された秋篠宮家の次女・佳子さま(2025年10月9日、撮影/JMPA)
《京都ご訪問で注目》佳子さま、身につけた“西陣織バレッタ”は売り切れに クラシカルな赤いワンピースで魅せた“和洋折衷スタイル”
NEWSポストセブン
米倉涼子(時事通信フォト)
《米倉涼子に“麻薬取締部ガサ入れ”報道》半同棲していた恋人・アルゼンチン人ダンサーは海外に…“諸事情により帰国が延期” 米倉の仕事キャンセル事情の背景を知りうるキーマン
NEWSポストセブン
イギリス人女性2人のスーツケースから合計35kg以上の大麻が見つかり逮捕された(バニスター被告のInstagramより)
《金髪美女コンビがNYからイギリスに大麻35kg密輸》有罪判決後も会員制サイトで過激コンテンツを販売し大炎上、被告らは「私たちの友情は揺るがないわ」
NEWSポストセブン
第79回国民スポーツ大会の閉会式に出席された秋篠宮家の次女・佳子さま(時事通信フォト)
「なんでこれにしたの?」秋篠宮家・佳子さまの“クッキリ服”にネット上で“心配する声”が強まる【国スポで滋賀県ご訪問】
NEWSポストセブン
"殺人グマ”による惨劇が起こってしまった(時事通信フォト)
「頭皮が食われ、頭蓋骨が露出した状態」「遺体のそばで『ウウー』と唸り声」殺人グマが起こした”バラバラ遺体“の惨劇、行政は「”特異な個体”の可能性も視野」《岩手県北上市》
NEWSポストセブン