歩くことは脳にもいい
私は昔から健康意識が高いほうで、患者さんにも「老いは足から」と話していました。
私自身も若い頃から大型犬などを飼って、散歩で足腰を鍛えていたんです。ところが70代の頃に飼っていた柴犬は散歩が嫌いで、途中で動かなくなることがしょっちゅうで、犬を道端につないで自分一人でウォーキングを続けたものです。犬を忘れて家に帰ってしまい、近所の人に「先生、忘れてるよ」と連絡をもらって迎えに行ったりしたこともあった(笑)。
ウォーキング以外では、2kgのダンベルをベッド脇に置いて、気が向いた時に肩の上で上下に動かす運動をします。登山では鎖場もあるので、多少は腕を鍛えておかなければいけないんです。
食事については細かいことは考えていませんが、タンパク質を摂るために脂身の少ない赤身の肉や、魚を食べるようにしています。
お酒は飲まない日はないほど好きで、日本酒1合か赤ワイン2杯をよく飲んでいます。ただし、それ以上だと飲み過ぎで、翌日の調子が悪くなるから、お酒は決まったコップで決まった量しか飲みません。それ以上飲むのは、旅行で外泊した時くらい。
歩くだけでも健康のためにはいいと思っており、毎日継続して歩くことが脳にも好影響があると思っています。あと頭を使うと言えば、40代になった頃から好きで続けている囲碁くらい。登山と、囲碁と、それから2か月に1回くらいのペースで海釣りに行く趣味があり、友人と一緒に楽しんでいます。
少し血圧が高めなので、弱い降圧剤と、予防的に抗血小板薬を飲んでいますが、それ以外に持病はなく、これまでに大病を患ったこともありません。そのように健康でいられるのは、毎日欠かさずやってきたウォーキングのおかげだと思っています。
※週刊ポスト2022年12月2日号