30年前に出会っていたという三谷幸喜氏が、脚本を書いた今回の大河に、出演した佐藤B作さん

30年前に出会っていたという三谷幸喜氏が、脚本を書いた今回の大河に、出演した佐藤B作さん(C)NHK

『鎌倉殿の13人』では、佐藤さん演じる三浦義澄と、坂東彌十郎さん演じる北条時政は朋友の設定だ。実は佐藤さんと板東さんはプライベートでも古い付き合いなのだという。だが、三谷氏はそれを知ってキャスティングをしたわけではなさそうだ。

「全然知らなかったみたいですね。後になって、『あれ、B作さん、坂東さんと仲良かったんですね』って。『それはすごい助かります』って仰っていましたから。
 
 板東さんは大河の現場が初めてなので、最初は緊張なさってましたね。でも親友の役でいつも私が側にいたので『随分助かりました』とは仰ってくれましたね。
 
 でも誰だって緊張しますよ、大河の現場は(笑)。セリフの量はすごいし、扮装もすごいしね。スタジオに入る前に台本の読み合わせをやって、スタジオに入ってからドライ(カメラなしのリハーサル)、カメリハ(カメラありのリハーサル)、ランスルー(本番直前のリハーサル)と3回リハーサルをやりますからね。そこからやっと本番。だんだんと積み重ねることによって緊張感も高まっていきます。でもそれが楽しいんですけどね(笑)。

 私の演じた三浦義澄は老衰で亡くなってしまいましたが、三浦家はできの良い息子・義村(山本耕史)が継いでくれています。北条家と三浦家、歴史の渦の中でどういうラストを迎えるのか、私自身も楽しみに見ています」

聞き手・文/末並俊司

【プロフィール】
佐藤B作(さとう・びーさく)
1949年生まれ。1973年に劇団東京ヴォードヴィルショー結成。2022年、第29回読売演劇大賞優秀男優賞、第47回菊田一夫演劇賞演劇賞など受賞歴多数。主な出演作にドラマ渡る世間は鬼ばかり」シリーズ。映画「マルサの女」「息子」「ラジオの時間」など。NHK大河ドラマは「鎌倉殿の13人」で5作目。

大河ドラマ『鎌倉殿の13人』 最終回「報いの時」
NHK総合ほか 12月18日(日)20時~

 反目する北条義時(小栗旬)を討ち取るため、義時追討の宣旨を出し、兵を挙げた後鳥羽上皇(尾上松也)。これに対し、政子(小池栄子)の言葉で奮起し、徹底抗戦を選んだ幕府は、大江広元(栗原英雄)や三善康信(小林隆)の忠言を聞き入れて速やかに京へ派兵することを決断。泰時(坂口健太郎)、平盛綱(きづき)らが先発隊として向かい、時房(瀬戸康史)らが続く。

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