国内

女性国会議員3人が語る「女性総理誕生」に必要な“議会と社会の改革” 子育てと政治の両立を

女性総理誕生には何が必要か、野田聖子議員などが語り合う

女性総理誕生には何が必要か、野田聖子議員らが語り合う

 迷走を極める岸田政権。この状況を打破するのは、“ガラスの天井”をブチ壊す女性リーダーの登場ではないのか。自民党の野田聖子・衆議院議員、立憲民主党の辻元清美・参議院議員、共産党の田村智子・参議院議員の3人が、党の垣根を飛び越えて語り合った。(全3回の第2回。第1回から読む

 * * *
田村:永田町で生き残るには本人の実力や努力が欠かせません。それなのに高市(早苗)さんが、「安倍さんという後ろ盾を失った」と殊更に言われるのはどうなのでしょう。私は政策的にもイデオロギー的にも対極にいますが、彼女が大臣で総裁選に出て目立つからと、男性とは違う形でバッシングされるのは納得できません。

辻元:総裁選で菅(義偉)さんが河野(太郎)さんのバックについても何も言われないのに、女性だと「○○という後ろ盾がある」と陰口を叩かれるのはおかしい。“女はわきまえろ”につながりますよね。

田村:女性総理誕生のためにはこうした意識を変える必要があります。慣習や前例を重んじる国会をどう改革するのかが問われてきます。

野田:自民党の女性議員が今プッシュしているのは、妊娠出産前後の国会出席ルールを変えることです。欠席を許さず「子供を産むなら国会議員をやるな」なんて声もありますが、オンラインで出席や採決ができるよう働きかけています。

辻元:やはり子育てと政治活動が両立できないと、次の世代の女性は選挙に出にくい。それに子供ができた時、男性議員は「おめでとう。跡継ぎができてよかったね」と言われるけど、女性議員は「うわあ大変だね。選挙は大丈夫なの」と言われるのも何でやねん、ですよ。

野田:ウチは育児の9割を夫がやっています。その結果、子供はママがいないとダメというのは嘘だとわかった。

辻元:野田さんは夫が「内助の功」という特別なケースです。女性政治家の夫が地元活動や育児を頑張るのはレアケースです。岸田(文雄)さんが奥さんを立たせて、自分は座って食事する写真をツイッターにあげて炎上した時は、「岸田さんもこの手の男か」と思いましたよ。

田村:女性が候補者になったら夫は表に出てきません。応援演説で夫が「どうかうちの妻をよろしくお願いします」と頭を下げるシーンをまず見たことがない。

辻元:立憲民主党の小川淳也議員は、奥さんが「妻です」というタスキをかけて夫の選挙応援をして議論になりました。地方ではそういう空気があるのかもしれないが、もうやめていかないと。

田村:私は子供が小さい時に何度も選挙に落ちて、「お子さんはどうされていますか」とよく聞かれました。子育てのことって、男には聞かないけど女には聞きますよね。

関連キーワード

関連記事

トピックス

元交際相手の白井秀征容疑者(本人SNS)のストーカーに悩まされていた岡崎彩咲陽さん(親族提供)
《川崎・ストーカー殺人》「悔しくて寝られない夜が何度も…」岡崎彩咲陽さんの兄弟が被告の厳罰求める“追悼ライブ”に500人が集結、兄は「俺の自慢の妹だな!愛してる」と涙
NEWSポストセブン
グラドルから本格派女優を目指す西本ヒカル
【ニコラス・ケイジと共演も】「目標は二階堂ふみ、沢尻エリカ」グラドルから本格派女優を目指す西本ヒカルの「すべてをさらけ出す覚悟」
週刊ポスト
阪神・藤川球児監督と、ヘッドコーチに就任した和田豊・元監督(時事通信フォト)
阪神・藤川球児監督 和田豊・元監督が「18歳年上のヘッドコーチ」就任の思惑と不安 几帳面さ、忠実さに評価の声も「何かあった時に責任を取る身代わりでは」の指摘も
NEWSポストセブン
大谷翔平と真美子さん(時事通信フォト)
《ハワイで白黒ペアルック》「大谷翔平さんですか?」に真美子さんは“余裕の対応”…ファンが投稿した「ファミリーの仲睦まじい姿」
NEWSポストセブン
赤穂市民病院が公式に「医療過誤」だと認めている手術は一件のみ(写真/イメージマート)
「階段に突き落とされた」「試験の邪魔をされた」 漫画『脳外科医 竹田くん』のモデルになった赤穂市民病院医療過誤騒動に関係した執刀医と上司の医師の間で繰り広げられた“泥沼告訴合戦”
NEWSポストセブン
被害を受けたジュフリー氏、エプスタイン元被告(時事通信フォト、司法省(DOJ)より)
《女性の体に「ロリータ」の書き込み…》10代少女ら被害に…アメリカ史上最も“闇深い”人身売買事件、新たな写真が公開「手首に何かを巻きつける」「不気味に笑う男」【エプスタイン事件】
NEWSポストセブン
2025年はMLBのワールドシリーズで優勝。WBCでも優勝して、真の“世界一”を目指す(写真/AFLO)
《WBCで大谷翔平の二刀流の可能性は?》元祖WBC戦士・宮本慎也氏が展望「球数を制限しつつマウンドに立ってくれる」、連覇の可能性は50%
女性セブン
「名球会ONK座談会」の印象的なやりとりを振り返る
〈2025年追悼・長嶋茂雄さん 〉「ONK(王・長嶋・金田)座談会」を再録 日本中を明るく照らした“ミスターの言葉”、監督就任中も本音を隠さなかった「野球への熱い想い」
週刊ポスト
12月3日期間限定のスケートパークでオープニングセレモニーに登場した本田望結
《むっちりサンタ姿で登場》10キロ減量を報告した本田望結、ピッタリ衣装を着用した後にクリスマスディナーを“絶景レストラン”で堪能
NEWSポストセブン
訃報が報じられた、“ジャンボ尾崎”こと尾崎将司さん(時事通信フォト)
笹生優花、原英莉花らを育てたジャンボ尾崎さんが語っていた“成長の鉄則” 「最終目的が大きいほどいいわけでもない」
NEWSポストセブン
日高氏が「未成年女性アイドルを深夜に自宅呼び出し」していたことがわかった
《本誌スクープで年内活動辞退》「未成年アイドルを深夜自宅呼び出し」SKY-HIは「猛省しております」と回答していた【各テレビ局も検証を求める声】
NEWSポストセブン
訃報が報じられた、“ジャンボ尾崎”こと尾崎将司さん
亡くなったジャンボ尾崎さんが生前語っていた“人生最後に見たい景色” 「オレのことはもういいんだよ…」
NEWSポストセブン