自らを「令和の運び屋」と称し、接種を推進していた河野大臣(時事通信フォト)

自らを「令和の運び屋」と称し、接種を推進していた河野大臣(時事通信フォト)

 2回目の接種で体に異変が起きた人もいる。30代のB美さんは2021年8月に2回目接種を終えた1か月後、体調が急変した。

「2回目接種の2週間後から少し感じていた胸の痛みや息苦しさに加えて胃が働かなくなり、1日にスプーン1杯のおかゆしか食べられない日が続きました。その結果、2週間ほどで体重が7kg減って、低血糖により歩くことができなくなりました」(B美さん)

 猛烈な倦怠感にも襲われ、洗濯物を干したり、ドライヤーを使ったりするときに腕を3秒あげただけで、動悸や息切れがしてしゃがみこんだ。その姿を見た夫は「もう死んでしまうのだろうか」と思ったほどだったという。

「何とかしなければとネットで検索すると、『イベルメクチンが効く』との書き込みがありました。医学的根拠はなかったけれど、藁にもすがる思いでイベルメクチンを輸入し、自己責任でのみました」(B美さん)

 服用後、症状は少しずつ治まり、現在では接種前と同等の体調まで回復したという。

 40代のC子さんは脳の不調に悩まされている。

「一昨年6月に2回目接種をしたのですが、打った当日から人生で感じたことがないほど体調が悪化しました。倦怠感とふるえと痛みがひどくて、1秒たりとも同じ姿勢でいられないんです。とにかくつらくて、体の中で何か異変が起きているような感覚で、横になって眠るのもしんどくて一晩中うめき続けていました。

 それが2日間続いた後、今度は集中力や注意力、記憶力が低下するようになりました。霧がかかったように頭がぼんやりして相手が話している内容がわからないんです。本を読んでもまったく頭に入ってこなくなる、いわゆる“ブレインフォグ”と呼ばれる症状でした」(C子さん)

 極度の倦怠感で寝たきりになり、しばらく休息すると体力が回復するが、そのうちまた悪くなる。C子さんはこの繰り返しで現在に至る。長く苦しんだ末に命を落とした人もいる。ワクチン後遺症の取材を続けるジャーナリストの鳥集徹さんが話す。

「取材した50代女性は接種後から呼吸苦を感じるようになったと繰り返し訴えていました。その女性は苦しい状況のなかでも、『もう動けないのに夫が優しく、娘が助けてくれる。ありがたいけど何もできないのが悲しい』とSNSに書き込んでいました。ですが、ワクチン接種から数か月後、彼女の夫がSNSに『妻が亡くなりました』と投稿しているのを見つけました。亡くなったことを知ったときは、大きなショックを受けました」

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