プロデューサーを務める石井ふく子

プロデューサーを務める石井ふく子

「石井さんが勝手に遺産を整理した!」

 そんなピン子の“暴走”が始まったのは橋田さんが亡くなってから1年2か月が経過した2022年6月だった。朗読劇『すぐ死ぬんだから』の記者会見で、ピン子は橋田さんの葬儀費用について、あけすけにこう明かしたのだ。

「いちばん安い葬儀屋さんに頼んだ。35万円」

 また「橋田先生のお骨を(豪華客船の)飛鳥IIに乗って散骨してくる」とも発言し、周囲を驚かせた。当初、ピン子と橋田さんの絆の強さをうかがわせるエピソードとして伝えられたが、この“美談”は後に「事実無根」と集中砲火を浴びる。

「『週刊新潮』(2022年6月23日号)では橋田さんサイドの関係者の話として、葬儀は決して簡素でなかったとし、散骨については、『そもそもピン子さんは壽賀子さんの遺骨を持っていません』と主張しました。また、『週刊文春』(2022年8月18・25日号)は橋田さんが生前に設立した橋田文化財団が、ピン子さんが遺骨を持っている事実を否定する文書を理事らに郵送したと報じました」(芸能関係者)

 橋田文化財団のこの動きにより、一気にピン子の主張の信憑性が揺らいだ。一方、こうした報道に対しピン子も黙っていなかった。『女性自身』(2022年8月9日号)のインタビューでこう反論したのだ。

《私が骨を持っていない!? 誰が言ってるの。だって葬儀後のお骨上げの場で、私、みんなの前で承諾を得ていただいたんですから。橋田壽賀子で売名!? もう十分売れてるし(笑)今度の朗読劇の舞台で、それこそ仕事でも終活に入ろうという私が、なんでいまさら名前を売らなきゃいけないのよ》

 ピン子節が炸裂したが、真偽のほどは定かではない。ただし、背後でピン子と石井の対立が深まったのは確かだった。石井は橋田さんが亡くなった4か月後に彼女との思い出を綴った著書『家族のようなあなたへ─』(世界文化社)を上梓。その中で、死の直前の橋田さんから橋田文化財団の運営を託されたことを明かしている。

《あれは……橋田さんが亡くなるひと月前のことです。お手伝いをしている橋田文化財団のことで彼女と電話をしていたのですが、いつになく彼女が、財団のことをくどくどと私に託したのです。

 私はだんだん聞き疲れてきて、「今さら言うことじゃないでしょ」 と言うと、「でも、ちゃんと返事して!」「財団のことをちゃんとやりますと言って!」どうしてもそのひと言を聞きたい、聞かずにはおかない、という橋田さんの気迫のようなものが受話器の向こうから伝わってきます》

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