渡鬼ファミリーのえなり
つまり、財団と石井は表裏一体。
「その事実を知っているピン子さんは財団が彼女の主張を逐一否定することについて、“あれは石井さんの差し金よ”と不満をあらわにしていました」(前出・橋田さんの知人)
実際、ここ最近のピン子の石井に対する怒りはすさまじいという。
「ピン子さんは橋田さんと世界中をクルーズして回り、そのときの写真を何千枚も持っている。ママとの仲を世に残したい彼女は写真を公開したいけど、橋田文化財団が許可しないそうです。彼女は怒り心頭で、“どうせ石井さんが意地悪で許可しないのよ”と愚痴をこぼしていました。
また、橋田さんの死の直後、財団は熱海にある橋田邸の所有権を財団に移しました。これにもピン子さんはご立腹で、“ママは3年そのままにしておくことを望んだのに、石井さんが勝手に遺産を整理した。ママが寝ないで脚本を書いて稼いだ遺産を勝手に移すなんてひどすぎる!”と、ここでも石井さんに対して憤っていました」(ピン子の知人)
ピン子がここまで私怨を募らせるのは、「最愛のママを見送ったのは私」という自負があるからだという。
「12年前に橋田さんを追って熱海に移住した頃から、ピン子さんは『ママを見送るのが私の使命』と公言していました。橋田さんが病に倒れてからは毎日のように見舞いに訪れ、実際に橋田さんを看取りました。
一方の石井さんは橋田さんの臨終に間に合わなかったですよね。ピン子さんは“石井さんはママを看取った私に嫉妬して嫌がらせしてくる。私は役目を果たしたけど、彼女は果たせなかった。そりゃ間に合わないよ、熱海に住まないと……”と石井さんを切って捨てていました」(前出・ピン子の知人)
他方、石井サイドにも言い分がありそうだ。以前から石井は、渡鬼ファミリーの和を乱すピン子の言動に不信感を抱いていたという。
「歯に衣着せぬ物言いのピン子さんの言動はこれまで多くの波紋を呼んできました。その最たるものが、2019年に発覚したえなりかずきくんとの“共演NG騒動”です」(前出・TBS関係者)
『渡鬼』は中華料理店「幸楽」を舞台に、ピン子演じる小島五月と、えなり演じる長男・眞の母子のかけあいもドラマの軸だった。ところが2019年10月、『週刊文春』の直撃取材を受けた橋田さんが、えなりがピン子に共演NGを出したことをこう暴露したのだ。
《うーん、まぁ、(えなりとピン子を)一緒にしちゃいけない。一緒に出るとえなり君がおかしくなるんですって。発疹が出たり》
石井の知人が語る。
「5才のときから天才子役といわれてきたえなりくんに対し、ピン子さんは演技指導だけでなく私生活にまで口を出し、『結婚相手は私が認めないとダメ』などと言い出した。えなりくんは成長するにつれてピン子さんのお節介が煩わしくなり、彼女と控室で一緒になったり、廊下ですれ違うだけで発疹が出るようになったのです。
ついには降板を申し出て、石井さんに何度も頭を下げて、同じ場面での出演はなしという折衷案にいたりました。チームワークを重視する石井さんはドラマの大きな見せ場をなくすようなピン子さんの言動に呆れていました」