光永師:わかります。
DAIGO:だからその頃は、祖父の名前はいっさい誰にも言いませんでした。でも、なかなか結果が出なくて(苦笑)。そのうちに、だんだんと「第2の壁」が近づいてきて。
光永師:すみません。「第1の壁」のお話は、今日出てきましたか。
DAIGO:あっ、ミュージシャンの世界には、昔から「ふたつの壁」があると言われているんです。25才の壁と、30才の壁。
光永師:メジャーデビューできるかどうか?
DAIGO:25才までにプロになれるかどうかと、30才までに売れるかどうか、ですね。
光永師:なるほど。
DAIGO:幸いなことに、ぼくはぎりぎり25才でメジャーデビューできましたが、その後はなかなか思うようにはいかなくて。30才の手前になって、ちょっと焦っていたんです。本当にこのままで大丈夫なのか。そんなときに、バラエティ番組のお話をいただきました。ただ、その番組は「総理大臣の孫」を全面的に出す内容で、それを出せないのであれば、出演もできない、と。
光永師:いいじゃないですか。どんなロック・ミュージシャンだって、例外なく、誰かの子供なのですから。
DAIGO:まさにいま、阿闍梨さんが言ってくださったような言葉を、尊敬する先輩「Acid Black Cherry」のyasuさんからもらって、ハッとしました。「家族なんだからいいでしょ。逆に、隠し続けているほうが不自然かもよ」と。それまでは「もっとロックな環境に生まれたかった」とか思っていたんですけど。