「“おまえの一之輔じゃねぇよ”ってのは冗談ですが(笑い)。気持ちはね、わかるんですよ、落語ファンとして。ぼくもその立場だったら贔屓の誰かが『笑点』に入ってなんか寂しいな、と感じるのはわかる。わかるけど、きっともっと大きく見た方がいいんですよ。『笑点』と落語界は別じゃない。つながっていればいいなと思いますから」
長く愛される『笑点』が落語への窓口となるための橋渡しができれば、という噺家としての思いに突き動かされて大喜利メンバーに加わった。
「まだ生で見たことがない人はぜひ、『笑点』を足がかりに落語に触れてほしいです。寄席の配信もあるので、“(林家)たい平師匠の落語はこんな感じなんだ”とか気軽にね。ぼくら出演者がどんな芸をしているか知ってもらって、かたや『笑点』の大喜利ではチームプレーで違う面白さがあるなって両輪で楽しんでもらえたらうれしい。そうやって興味が広がることで番組に出ていない噺家にも出会って、自分好みの“推し”を見つけて楽しんでほしいなと思います」
新メンバーの加入をきっかけに『笑点』を見てみようかなと思っている女性セブン読者へ、一之輔からメッセージが。
「ぼくはちょっとディスタンスを取ると、市川團十郎に似ています。20mほど引きで見てください。そして目を細めれば松岡くんに似ています。修造さんではなく、TOKIOです。よかったら試しに番組を見てみてください。松岡くんに見えなかったら……、おそらくそれは視力の低下です」
取材・文/渡部美也 撮影/田中智久
※女性セブン2023年2月23日号