国内

京都タリウム殺人、完全黙秘の容疑者が知人に告白していた「事件当日の経緯」の違和感

高級飲食店で飲み歩くのが趣味だった宮本一希容疑者(写真は本人のFacebookより)

高級飲食店で飲み歩くのが趣味だった宮本一希容疑者(写真は本人のFacebookより)

「彼が殺人事件の容疑者だなんて、すぐには信じられませんでした。彼女が亡くなったときには、見ていられないほど落ち込んでいたのに。彼女とは『久しぶりに真剣に交際している』と言っていたんです。それなのに、タリウムをのませて殺すでしょうか……」

 重い口を開くのは、3月3日、大阪府警に殺人容疑で逮捕された宮本一希容疑者(37才)の知人だ。宮本容疑者は昨年10月、浜野日菜子さん(当時21才)が住む京都市内の自宅マンションで、猛毒のタリウムを摂取させ殺害したとみられている。

「タリウムは無味無臭で水に溶けやすく、混入に気づくのは難しい。致死量はわずか1g程度です。任意聴取の段階では、“浜野さんが急に咳き込み始めた”“朝になっても症状が改善せず彼女の母親に連絡した”などと平然と語っていた。しかし、逮捕後は一転、完全黙秘を続けています。雑談にも応じていません」(捜査関係者)

 その後の捜査で、宮本容疑者が事件当日、浜野さんの自宅に複数回出入りし、何かを手にして出かけ、何も持たずに戻って来る姿も確認されているという。警察は、証拠隠滅を図った可能性もあるとみて調べを進めている。

 宮本容疑者は、京都府出身で、大学卒業後に上京。リクルート社に勤務し結婚情報誌『ゼクシィ』などを担当した。京都に戻ったのは5~6年前とみられ、近年は家業の不動産賃貸業を営む一方で、京都の花街で舞妓ビジネスを成功させた若き経営者でもある。浜野さんは、彼の会社でアルバイトをしていた。

 ただ、彼女が宮本容疑者と京都の高級飲食店を何度も訪れていたという証言や、2人は宮本容疑者の自宅で半同棲をしていたという情報もあり、関係性は謎に包まれたままだ。

 そんななか、宮本容疑者が親しい知人らに、浜野さんへの思いを吐露していたことがわかった。冒頭の知人がその連絡を受けたのは、浜野さんの死後から1か月も経たないうちのことだった。

「彼から久しぶりに連絡がきたと思ったら、どうも様子がおかしかったのです。理由を聞くと、“結婚を視野に入れて交際していた子が亡くなった”と……。3か月ほど同棲をして、新しい家に引っ越そうとしていた矢先のことだったと言っていました。あまりのつらさに、彼女の葬儀では、周りを驚かせるほどむせび泣いてしまったそうです」(前出・知人)

 宮本容疑者は妻子ある身であり、彼の言うところの「本気の恋愛」は、不倫である。さらに驚くべきは、宮本容疑者が、事件直後に起きたことも告白していたことだ。

「体調が悪いところは見たことがなかったのに、その日に限って、彼女が深夜になって咳き込み始めてパニックになってしまったそうです。朝になって、ご両親を呼んだことも打ち明けていました。いま思うと、久々の連絡にもかかわらず、事件当日の経緯を詳細に語った彼には違和感を覚えます」(前出・知人)

関連キーワード

関連記事

トピックス

“親友”との断絶が報じられた浅田真央(2019年)
《村上佳菜子と“断絶”報道》「親友といえど“損切り”した」と関係者…浅田真央がアイスショー『BEYOND』にかけた“熱い思い”と“過酷な舞台裏”
NEWSポストセブン
6月15日のオリックス対巨人戦で始球式に登板した福森さん(撮影/加藤慶)
「病状は9回2アウトで後がないけど、最後に勝てばいい…」希少がんと戦う甲子園スターを絶望の底から救った「大阪桐蔭からの学び」《オリックス・森がお立ち台で涙》
NEWSポストセブン
発見場所となったのはJR大宮駅から2.5キロほど離れた場所に位置するマンション
「短髪の歌舞伎役者みたいな爽やかなイケメンで、優しくて…」知人が証言した頭蓋骨殺人・齋藤純容疑者の“意外な素顔”と一家を襲った“悲劇”《さいたま市》
NEWSポストセブン
反日的言動の目立つ金民錫氏(時事通信フォト)
韓国政権ナンバー2・金民錫首相の“反日的言動”で日韓の未来志向に影 文在寅政権下には東京五輪ボイコットを提起 反日政策の先導役になる可能性も
週刊ポスト
2人の間にはあるトラブルが起きていた
《浅田真央と村上佳菜子が断絶状態か》「ここまで色んな事があった」「人の悪口なんて絶対言わない」恒例の“誕生日ツーショット”が消えた日…インスタに残された意味深投稿
NEWSポストセブン
6月6日から公開されている映画『国宝』(インスタグラムより)
【吉沢亮の演技が絶賛】歌舞伎映画『国宝』はなぜ東宝の配給なのか 松竹は「回答する立場にはございません」としつつ、「盛況となりますよう期待しております」と異例の回答
NEWSポストセブン
さいたま市大宮区のマンション内で人骨が見つかった
《さいたま市頭蓋骨殺人》「マンションに警官や鑑識が出入りして…」頭蓋骨7年間保管の齋藤純容疑者の自宅で起きた“ある異変”「遺体を捨てたゴミ捨て場はすごく目立つ場所」
NEWSポストセブン
フランスが誇る国民的俳優だったジェラール・ドパルデュー被告(EPA=時事)
「おい、俺の大きな日傘に触ってみろ」仏・国民的俳優ジェラール・ドパルデュー被告の“卑猥な言葉、痴漢、強姦…”を女性20人以上が告発《裁判で禁錮1年6か月の判決》
NEWSポストセブン
ホームランを放った後に、“デコルテポーズ”をキメる大谷(写真/AFLO)
《ベンチでおもむろにパシャパシャ》大谷翔平が試合中に使う美容液は1本1万7000円 パフォーマンス向上のために始めた肌ケア…今ではきめ細かい美肌が代名詞に
女性セブン
ブラジルへの公式訪問を終えた佳子さま(時事通信フォト)
《ブラジルでは“暗黙の了解”が通じず…》佳子さまの“ブルーの個性派バッグ3690レアル”をご使用、現地ブランドがSNSで嬉々として連続発信
NEWSポストセブン
告発文に掲載されていたBさんの写真。はだけた胸元には社員証がはっきりと写っていた
「深夜に観光名所で露出…」地方メディアを揺るがす「幹部のわいせつ告発文」騒動、当事者はすでに退職 直撃に明かした“事情”
NEWSポストセブン
異物混入が発覚した来来亭(HP/Xより)
「生肉からの混入はあり得ないとの回答を得た」“ウジ虫混入ラーメン”騒動、来来亭が調査結果を公表…虫の特定には至らず
NEWSポストセブン