左から次女の風光雲さん、父・唯さん、長男の赤彗星さん

左から次女の風光雲さん、父・唯さん、長男の赤彗星さん

「アムロ」ではない理由

 アニメのキャラクターに当て字をして名前とするわけだが、姉妹の名に使われた漢字には父親である唯さんなりの思いが込められている。

「光宇宙(ララァ)には、真っ暗の中に一筋の光が射すイメージで、当たり前の世の中にひとりだけ輝く女性に成長して欲しいという願いを込めています。風光雲(フラウ)には、風が吹かなければ植物の種を飛ばすことができず、光がなければ植物も育たないし、雲がなければ雨も降らない。森羅万象を司るではないけれど、どこで暮らそうとも必要とされる人間になってほしかった」

 ならば赤彗星くんの由来は──。なぜ主役のアムロ・レイではなかったのか。

「それはもう、我が家にとって待望の男の“赤”ちゃんが“彗星”の如くやって来てくれたわけですから(笑)。アムロもレイも、あるいはセイラも、連邦軍に在籍するキャラクターの名前の子は国内にもたくさんいるじゃないですか。青巨星(ランバ)に関しては、赤彗星に続いて星の文字が入った三文字の名前にしたかった。ランバ・ラルは物語の中で、非業の死を遂げる。男の中の男みたいな生き様だった。そういう男に育ってほしかった」

 折しも政府は3月7日、戸籍法の改正案を閣議決定した。法案が成立すれば戸籍に読み仮名が必須となり、さらに新生児の氏名について一定のルールが加わることになる。氏名の読み方は「一般に認められているもの」と規定される見通しだ。閣議決定に先立つ法務省法制審議会の議論では、漢字と関連性のないいわゆる“キラキラネーム”や、漢字と逆の意味を持つ名前──たとえば「高」と書いて「ひくし」と読ませるようなことは、認められないという内容が含まれていた。關口一家の子供たちが該当するような、「光宙」と書いて「ピカチュウ」と読ませるような人名として違和感のあるキャラクターの名前なども議論の俎上に載せられており、今後はグレーゾーンとなり得る。

 ガンダムファミリーの三姉弟はその名前によって苦労はなかったのだろうか。現在の法律では、当人が希望すれば一度だけ、改名することが認められている。風光雲さんと赤彗星くんにも話を聞くと、意外な言葉が返ってきた。

後編につづく)

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