国内

「ヤクザか?と聞かれたほうがわかる」不慣れな外国人が銀行口座開設時に戸惑う「暴排条項へのサイン」

銀行口座を開設する外国人にも「暴排条項」へのサインが求められる(イメージ)

銀行口座を開設する外国人にも「暴排条項」へのサインが求められる(イメージ)

 警察や軍関係、暴力団組織などの内部事情に詳しい人物、通称・ブラックテリア氏が、関係者の証言から得た驚くべき真実を明かすシリーズ。今回は、ありとあらゆる契約書に定められている反社会的勢力の排除に関する条項、いわゆる暴力団排除条項に直面させられる外国人の戸惑いについて。

 * * *
 3月に逮捕されたヤクザに対して、ネット上で同情するような声があがった事件がある。逮捕したのは愛知県警、逮捕されたのは六代目山口組傘下の2次団体、三代目司興業の町永拓彌副組長。容疑はスーパーのポイントカードに係る詐欺容疑だ。

 詐欺といっても、誰かのポイントカードを無断使用したとか、ポイントカードを偽造して商品を購入したとかではない。名古屋市のあるスーパーで暴力団員であることを隠して、ポイントカードを申し込んだというのがその容疑だ。このカードの約款には反社会的勢力排除条項があったのだ。

 このニュースが流れると、細かい字が並ぶ約款など目を通したことはない、わざわざ規約など読まないとか、店員さんに違いますよねと確認されて終わりだったというようなコメントがネット上で見られたのだ。逮捕された容疑者も反社とはいえ、まさかポイントカードが作れないとは思わなかったのかもしれない。条項があるという事実を知らなかったと供述したという。

 銀行で新規に口座を開設する際や新規に携帯電話を購入する際は、必ず、反社条項もしくは暴排条項と呼ばれる反社会的勢力の排除に関する条項が含まれた契約書に署名する必要がある。契約を締結する際に、自分が反社会的勢力ではないことや、反社会的勢力に関係していないこと、暴力的な要求行為などをしないことなどを保証するものだ。今ではどこかの会員に新しくなろうとすれば、至るところでこの条項へのサインを求められるようになったため、反社会的勢力である暴力団組織の者たちは、店や会社側に署名が必要なのかどうか申し込む前に、確認することが多くなったと聞く。

関連キーワード

関連記事

トピックス

防犯カメラが捉えた緊迫の一幕とは──
「服のはだけた女性がビクビクと痙攣して…」防犯カメラが捉えた“両手ナイフ男”の逮捕劇と、〈浜松一飲めるガールズバー〉から失われた日常【浜松市ガールズバー店員刺殺】
NEWSポストセブン
第一子となる長女が誕生した大谷翔平と真美子さん
《左耳に2つのピアスが》地元メディアが「真美子さん」のディープフェイク映像を公開、大谷は「妻の露出に気を使う」スタンス…関係者は「驚きました」
NEWSポストセブン
竹内朋香さん(27)と伊藤凛さん(26)は、ものの数分間のうちに刺殺されたとされている(飲食店紹介サイトより。現在は削除済み)
「ギャー!!と悲鳴が…」「血のついた黒い服の切れ端がたくさん…」常連客の山下市郎容疑者が“ククリナイフ”で深夜のバーを襲撃《浜松市ガールズバー店員刺殺》
NEWSポストセブン
和久井学被告と、当時25歳だった元キャバクラ店経営者の女性・Aさん
【新宿タワマン殺人・初公判】「オフ会でBBQ、2人でお台場デートにも…」和久井学被告の弁護人が主張した25歳被害女性の「振る舞い」
NEWSポストセブン
遠野なぎこ(Instagramより)
《愛するネコは無事発見》遠野なぎこが明かしていた「冷房嫌い」 夏でもヒートテックで「眠っている間に脱水症状」も 【遺体の身元確認中】
NEWSポストセブン
大谷翔平がこだわる回転効率とは何か(時事通信フォト)
《メジャー自己最速164キロ記録》大谷翔平が重視する“回転効率”とは何か? 今永昇太や佐々木朗希とも違う“打ちにくい球”の正体 肩やヒジへの負担を懸念する声も
週刊ポスト
『凡夫 寺島知裕。「BUBKA」を作った男』(清談社Publico)を執筆した作家・樋口毅宏氏
「元部下として本にした。それ自体が罪滅ぼしなんです」…雑誌『BUBKA』を生み出した男の「モラハラ・セクハラ」まみれの“負の爪痕”
NEWSポストセブン
ブラジルを公式訪問されている秋篠宮家の次女・佳子さま(2025年6月4日、撮影/JMPA)
「佳子さまは大学院で学位取得」とブラジル大手通信社が“学歴デマ報道”  宮内庁は「全報道への対応は困難。訂正は求めていません」と回答
NEWSポストセブン
米田
「元祖二刀流」の米田哲也氏が大谷翔平の打撃を「乗っているよな」と評す 缶チューハイ万引き逮捕後初告白で「巨人に移籍していれば投手本塁打数は歴代1位だった」と語る
NEWSポストセブン
花田優一が語った福田典子アナへの“熱い愛”
《福田典子アナへの“熱い愛”を直撃》花田優一が語った新恋人との生活と再婚の可能性「お互いのリズムで足並みを揃えながら、寄り添って進んでいこうと思います」
週刊ポスト
生成AIを用いた佳子さまの動画が拡散されている(時事通信フォト)
「佳子さまの水着姿」「佳子さまダンス」…拡散する生成AI“ディープフェイク”に宮内庁は「必要に応じて警察庁を始めとする関係省庁等と対応を行う」
NEWSポストセブン
まだ重要な問題が残されている(中居正広氏/時事通信フォト)
中居正広氏と被害女性Aさんの“事案後のメール”に「フジ幹部B氏」が繰り返し登場する動かぬ証拠 「業務の延長線上」だったのか、残された最後の問題
週刊ポスト