「ムツゴロウさんが突如、動物との共棲を目指して移住することを決めたときも、純子さんは『地の果てでもついていく』と一切反対しなかった。ある意味ではムツゴロウさんに負けず劣らず豪快な人かもしれません。
夫がライオンに指を食べられたときは『私が落とし前をつけに行く』なんて息巻いていたほどです。長い夫婦生活のなか、動物王国の建設などで借金を背負うなど、大変なこともいろいろありましたが、ケンカらしいケンカをしたことがないそうです。それでも、ちょっと叱られるようなときはムツゴロウさんが辛抱する感じでしたね。
晩年、純子さんは夫のことを『この世で一番大事な人』と話していて、ムツゴロウさんも『お互いに相手のことが必要で、一緒になったんだと思う』と言っていました」
畑さんの隣には、いつも純子さんがいた。最愛の妻に看取られて、天国へと旅立ったのだろう。