『あの世の歩き方』という著書もあるため、死後の世界について聞かれることも多い。最近、よくある質問は終活や墓じまいについてだ。
「この間もラジオで、『墓じまいをしても大丈夫ですか?』って聞かれました。こういうことは、恐れではなくて愛で考えればわかります。たとえば自分が死んで子供が墓じまいすると言ったら、あなたは怒りますか? 『よくも墓じまいしたな!』なんて絶対に言わないですよね」
人生というのはトータルで見ないとわからないもの
江原さんが読者や聴衆に示す死後の世界は穏やかで、既存の宗教が見せてきた地獄の様相とはずいぶん違っている。
「地獄のことを聞かれると必ず2つのことを言うんです。まず、いま以上の地獄ってあります?ってこと。妬んだり憎んだり、この世だって地獄ですよ。もう1つは、地獄というのは自分の心象風景だということ。何かをしたから地獄に落ちるのではなく、地獄というのは、自分の心のこだわりが作り出したものです。あなたがいま、地獄にいると思うなら、それは自分が作っていると思った方がいい。それに、自分が思うほど、人はあなたのことを憎んだりしていません。だから自分を解き放してほしい、って言いますね」
江原さんは仏教と神道を学んだ後で、スピリチュアリズムの道に進んでいる。宗教の誤謬だと感じるところはただしつつ、招かれればいろいろな場所に出かけ、話をすることもある。