神がかった活躍でいまや名実ともに“世界トッププレイヤー”となったエンゼルス・大谷翔平(28)。WBC大会でMVPを獲得したことは記憶に新しく、同大会の強化試合・第一次ラウンドで日本に訪れた際には、空港に人が集結するフィーバー状態となった。そんななか、大谷翔平が名古屋市に残した「お土産」が、今地元で話題を呼んでいる。
ゴールデンウィークのまっただ中だった5月4日、愛知県・名古屋城天守閣には炎天下のなか150分の行列ができていた。その期間、天守閣の本丸御殿内に展示されていたのは大谷の「サイン入り切り株」だ。名古屋城総合事務所の広報担当者が、展示の経緯を説明する。
「名古屋城天守閣の復元に使われる予定の『月山松』が岩手県奥州市で伐採された縁もあり、大谷選手が3月、WBCの強化試合で名古屋に来たタイミングで、市から切り株にサインを依頼しました。4月2日から特別展示をスタートさせ、5月7日まで公開しました。
GW期間中には合計で約11万人にご来場いただきました。コロナ期間中は2000人という規模だったので、とてもありがたく感じています」
GWの翌週となった5月14日には、名古屋市交通局が松坂屋名古屋店と連携し、市営交通100周年を記念したイベントを開催。そこでも同じ「大谷の切り株」が展示され、多くの人が訪れた。
「イベントを盛り上げたいと思い、名古屋城に貸してもらえないかお願いしたら快諾していただいた。多くの方に足を運んでいただきました」(名古屋市交通局広報担当者)
直径約80cm、重さ約90kgの月山松の切り株に、大谷の力強いサインが記されている「大谷の切り株」。サインの日付は3月4日となっている。大谷翔平が名古屋に訪れてからのスケジュールはいったいどうなっていたのか。
大谷翔平は3月2日、プライベートジェット機でアリゾナから羽田へ移動。その翌日となる3月3日、同様にプライベートジェット機で羽田から名古屋に移動し、中日ドラゴンズの本拠地・バンテリンドームで開始された強化試合に参加した。4日にも強化試合に出場し5日には名古屋を離れたため、超過密スケジュールの合間を縫って名古屋市からの依頼に応じ、サインしたとみられる。