白鸚 は段差に一層気を使って歩いていた(7月中旬)
舞台の演出が変更された
今年4月、白鸚が半世紀以上出演を続けている舞台『ラ・マンチャの男』のファイナル公演が行われた。公演は昨年2月に全25回を予定していたが、関係者の新型コロナ感染が判明し、7回で打ち切りに。白鸚にとっては満を持しての集大成の舞台だった。花を添えたのは、次女の松たか子(46才)だった。
「松さんは、10年前にも今回と同じ役柄で出演していますが、今回のオファーがあった際には、ファイナル公演だと知らなかった。報道で最後だと知り、親子ではなく役者同士として舞台を駆け抜けようと決めたそうです」(芸能関係者)
1324回目の公演を終えた白鸚は、「終わりはさみしいですが、みんなの心の中、人生の中で生き続けていく作品だと思います」と語った。だが、公演中から彼の様子に不安を覚える声はあった。
「白鸚さんの声が安定せず、せりふが聞き取りづらい感じが随所にありました。足元も不安定のようで、ハラハラするシーンが何度かあったようです。そのため、期間中に白鸚さんの立ち回りが最小限になるよう演出を変更した部分もあったそうです。動きがほどんどなくなり、まるで“静止画”のようでもあったそうです」(舞台関係者)
支えになったのは、松の存在だった。
「公演中は、舞台以外でも常に松さんが寄り添っていました。正直、千穐楽まで完走できたのは、松さんという大女優がいてくれたからこそだと思います。まるで松さんが主演の舞台かと思うほど、彼女のパワーがみなぎっていました」(前出・芸能関係者)
松は、小学6年生のときに父の『ラ・マンチャの男』を観て女優を志した。
「松さんは、白鸚さんの舞台にかける想いを若いときから見てきました。まだ女優として駆け出しの頃は、稽古場に突然現れた白鸚さんから、厳しい指導を受けたことも一度や二度ではありません」(別の芸能関係者)
女優としてのステップを上がれば上がるほど、父の偉大さがより鮮明に認識できるようになっていった。
「白鸚さんは、松さんを溺愛してきましたし、彼女も父親を尊敬していました。ただ、松さんの結婚を巡って、亀裂が入ったこともあります」(前出・別の芸能関係者)
松は音楽プロデューサーの佐橋佳幸氏(61才)と2007年に結婚した。しかし白鸚は結婚に前向きではなかった。
「佐橋氏が松さんより16才も年上で、しかもバツイチだったことに、あまりいい印象を持っていなかったそうです。松さんが、2人の距離を少しでも縮めようと、歌舞伎を観劇し、白鸚さんの楽屋に佐橋氏を連れて行ったこともありましたが、無視に近い対応をしたこともあったようです」(前出・別の芸能関係者)