芸能

夏ドラマで20代俳優の初主演ラッシュ 「助演」実績が求められる時代に

福原遥が引っ張りだこ

『18/40~ふたりなら夢も恋も~』に主演する福原遥

 話題作の多い今ールの夏ドラマ。その主演俳優に顕著な傾向が見られるという。それは20代の若手を主演に起用している作品が多いこと。そこにはどんな背景が考えられるのか。コラムニストでテレビ解説者の木村隆志さんが解説する。

 * * *
 7月も終わりが近づき、ようやく夏ドラマの主要作がそろいつつあります。

 今夏は、豪華キャストとモンゴルでの長期ロケが話題の『VIVANT』(TBS系)、往年の月9ドラマを彷彿させる海辺の恋愛群像劇『真夏のシンデレラ』(フジテレビ系)、『3年A組』のスタッフが手がける学園サスペンス『最高の教師 1年後、私は生徒に■された』(日本テレビ系)など、各局の強みを生かすような力作が勢ぞろい。序盤からネット上の書き込みは活発で、配信再生数の局内記録を塗り替える作品が続出するなど盛り上がりを見せています。

 今夏の傾向として顕著なのは、若手俳優たちの主演抜てき。

『18/40~ふたりなら夢も恋も~』(TBS系)の福原遥さん(24歳)、『何曜日に生まれたの』(テレビ朝日系、8月6日スタート)の飯豊まりえさん(25歳)、『トリリオンゲーム』(TBS系)の目黒蓮さん(26歳)、『ばらかもん』(フジテレビ系)の杉野遥亮さん(27歳)、『シッコウ!!~犬と私と執行官~』(テレビ朝日系)の伊藤沙莉さん(29歳)、『こっち向いてよ向井くん』(日本テレビ系)の赤楚衛二さん(29歳)と20代俳優6人がゴールデン・プライムタイムの初主演を飾っています。

 また、これ以外でも『真夏のシンデレラ』(フジテレビ系)の森七菜さん(21歳)、『最高の教師』の松岡茉優さん(28歳)、『転職の魔王様』(関西テレビ・フジテレビ系)の成田凌さん(29歳)の3人が2回目の民放ゴールデン・プライムタイム主演。夏ドラマの計14作中9作が20代俳優の主演ドラマであり、しかも民放各局で「初めてか2回目」というフレッシュなタイミングが一致しているのです。

 ちなみに30代以上の主演俳優は、『CODE~願いの代償~』(日本テレビ系)の坂口健太郎さん(32歳)、『ハヤブサ消防団』(テレビ朝日系)の中村倫也さん(36歳)、『ブラックポストマン』(テレビ東京系、8月18日スタート)の田中圭さん(39歳)、『VIVANT』の堺雅人さん(49歳)、『この素晴らしき世界』(フジテレビ系)の若村麻由美さん(56歳)。5人が5つの在京キー局に分散していることが、「若手中心で中堅・ベテランを絡める」というテレビ業界全体の方向性を物語っています。

 20代俳優の主演俳優たちは、どんな理由でどこが評価されて今夏の起用に至ったのでしょうか。さらに、彼らの共通点は何なのでしょうか。

関連キーワード

関連記事

トピックス

11月24日0時半ごろ、東京都足立区梅島の国道でひき逃げ事故が発生した(右/読者提供)
【足立区11人死傷】「ドーンという音で3メートル吹き飛んだ」“ブレーキ痕なき事故”の生々しい目撃談、28歳被害女性は「とても、とても親切な人だった」と同居人語る
NEWSポストセブン
愛子さま(写真/共同通信社)
《中国とASEAN諸国との関係に楔を打つ第一歩》愛子さま、初の海外公務「ラオス訪問」に秘められていた外交戦略
週刊ポスト
グラビア界の「きれいなお姉さん」として確固たる地位を固めた斉藤里奈
「グラビアに抵抗あり」でも初挑戦で「現場の熱量に驚愕」 元ミスマガ・斉藤里奈が努力でつかんだ「声のお仕事」
NEWSポストセブン
「アスレジャー」の服装でディズニーワールドを訪れた女性が物議に(時事通信フォト、TikTokより)
《米・ディズニーではトラブルに》公共の場で“タイトなレギンス”を普段使いする女性に賛否…“なぜ局部の形が丸見えな服を着るのか” 米セレブを中心にトレンド化する「アスレジャー」とは
NEWSポストセブン
日本体育大学は2026年正月2日・3日に78年連続78回目の箱根駅伝を走る(写真は2025年正月の復路ゴール。撮影/黒石あみ<小学館>)
箱根駅伝「78年連続」本戦出場を決めた日体大の“黄金期”を支えた名ランナー「大塚正美伝説」〈1〉「ちくしょう」と思った8区の区間記録は15年間破られなかった
週刊ポスト
「高市答弁」に関する大新聞の報じ方に疑問の声が噴出(時事通信フォト)
《消された「認定なら武力行使も」の文字》朝日新聞が高市首相答弁報道を“しれっと修正”疑惑 日中問題の火種になっても訂正記事を出さない姿勢に疑問噴出
週刊ポスト
地元コーヒーイベントで伊東市前市長・田久保真紀氏は何をしていたのか(時事通信フォト)
《シークレットゲストとして登場》伊東市前市長・田久保真紀氏、市長選出馬表明直後に地元コーヒーイベントで「田久保まきオリジナルブレンド」を“手売り”の思惑
週刊ポスト
ラオスへの公式訪問を終えた愛子さま(2025年11月、ラオス。撮影/横田紋子)
《愛子さまがラオスを訪問》熱心なご準備の成果が発揮された、国家主席への“とっさの回答” 自然体で飾らぬ姿は現地の人々の感動を呼んだ 
女性セブン
26日午後、香港の高層集合住宅で火災が発生した(時事通信フォト)
《日本のタワマンは大丈夫か?》香港・高層マンション大規模火災で80人超が死亡、住民からあがっていた「タバコの不始末」懸念する声【日本での発生リスクを専門家が解説】
NEWSポストセブン
山上徹也被告(共同通信社)
「金の無心をする時にのみ連絡」「断ると腕にしがみついて…」山上徹也被告の妹が証言した“母へのリアルな感情”と“家庭への絶望”【安倍元首相銃撃事件・公判】
NEWSポストセブン
被害者の女性と”関係のもつれ”があったのか...
《赤坂ライブハウス殺人未遂》「長男としてのプレッシャーもあったのかも」陸上自衛官・大津陽一郎容疑者の “恵まれた生育環境”、不倫が信じられない「家族仲のよさ」
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 習近平をつけ上がらせた「12人の媚中政治家」ほか
「週刊ポスト」本日発売! 習近平をつけ上がらせた「12人の媚中政治家」ほか
NEWSポストセブン