スポーツ

好調阪神・岡田監督にスポーツ紙が謎の「続投」大見出し “お家芸”の内紛復活の予兆か

岡田彰布監督の「続投」報道がなぜ今?(時事通信フォト)

岡田彰布監督の「続投」報道が意味するのは“お家芸”復活か(時事通信フォト)

〈岡田監督続投へ 常勝トラ任せた!!〉という大見出しが7月18日付のサンケイスポーツ(大阪版)一面に躍った。前日にプロ野球の前半戦が終わったタイミングだったが、阪急阪神ホールディングス代表取締役会長兼グループCEOの角和夫氏が、岡田彰布監督の来季続投の方針を明言し、甲子園球場で前半戦の戦いを総括した杉山健博オーナーも岡田氏への揺るぎない信頼を口にしたという内容の記事だが、その背後には関係者の様々な思惑が交錯しているようだ。

 角会長についてはサンスポの独自取材だったが、杉山オーナーは各社の取材に応じており、「オーナーは“続投”と明言したわけではないが、岡田監督について“非常に素晴らしい。掲げた方針をチームに浸透させ、チームを成長させていくというのは並大抵の力ではない”と絶賛していた」(阪神担当記者)という。

 この報道について、在阪テレビ局のスポーツ担当デスクは首を傾げる。

「在阪のスポーツ新聞は報知スポーツを除いて一面の話題が重なることが多いが、この件についてはデイリースポーツが二面で〈岡田監督もちろん!!続投へ〉の見出しで杉山オーナーの談話を紹介していたものの、日刊スポーツやスポニチはオーナー発言を囲み記事で扱った程度で、『続投』という見出しもなかった。

 そもそも、岡田監督は2年契約の1年目であり、チームも広島やDeNAと僅差とはいえ、貯金11の首位で前半戦を折り返しており、岡田氏の去就に話題が及ぶような状況ではない。岡田氏の続投は既定路線であり、わざわざ球団幹部に明言させたり、それを大きく扱ったりする必要性を感じないのですが……」

 このタイミングで一部のスポーツ紙のみに「続投」の大きな見出しが理由について、阪神タイガースの元球団社長の野崎勝義氏はこう読み解く。

「たしかに違和感はありますが、背景には親会社の阪急阪神HD側と阪神球団のなかの一部の意見の違いがあるのではないか。もともと、阪急阪神HDの角会長の意向で岡田監督の復帰が決まったというなかで、阪神球団サイドには歯に衣着せぬ発言をする岡田監督を煙たく思って歓迎してない人たちもいるのです。

 杉山オーナーは阪急出身の人ですが、岡田監督を球団内部からの反発から守るためのオーナー人事だったとも言われています。岡田阪神になってファンの評判もいいし、首位で前半戦を折り返しており、複数年契約なのだからわざわざ去就に言及する必要はないが、反発していた球団関係者への牽制も含めて、首位にいるうちに早めに続投を匂わせたのではないか。文句のある人もない人も、黙って『アレ』に向かって一丸になってほしいというメッセージでもあるでしょう」

 岡田監督フィーバーに沸いているように見えるが、球団内部がそれで一枚岩とは限らないという指摘であり、「デイリーは岡田監督が専属評論家をしていたし、サンスポは角会長と関係がいい」(スポーツジャーナリスト)ということもあって、一部のスポーツ紙に違和感のある「続投」の見出しが躍ったということなのか。好調なシーズンにそんな話が囁かれるのも、内紛がお家芸とされてきたタイガースならでは?

※週刊ポスト2023年8月11日号

関連記事

トピックス

(EPA=時事)
《2025の秋篠宮家・佳子さまは“ビジュ重視”》「クッキリ服」「寝顔騒動」…SNSの中心にいつづけた1年間 紀子さまが望む「彼女らしい生き方」とは
NEWSポストセブン
イギリス出身のお騒がせ女性インフルエンサーであるボニー・ブルー(AFP=時事)
《大胆オフショルの金髪美女が小瓶に唾液をたらり…》世界的お騒がせインフルエンサー(26)が来日する可能性は? ついに編み出した“遠隔ファンサ”の手法
NEWSポストセブン
初公判は9月9日に大阪地裁で開かれた
「全裸で浴槽の中にしゃがみ…」「拒否ったら鼻の骨を折ります」コスプレイヤー・佐藤沙希被告の被害男性が明かした“エグい暴行”「警察が『今しかないよ』と言ってくれて…」
NEWSポストセブン
指名手配中の八田與一容疑者(提供:大分県警)
《ひき逃げ手配犯・八田與一の母を直撃》「警察にはもう話したので…」“アクセルベタ踏み”で2人死傷から3年半、“女手ひとつで一生懸命育てた実母”が記者に語ったこと
NEWSポストセブン
初公判では、証拠取調べにおいて、弁護人はその大半の証拠の取調べに対し不同意としている
《交際相手の乳首と左薬指を切断》「切っても再生するから」「生活保護受けろ」コスプレイヤー・佐藤沙希被告の被害男性が語った“おぞましいほどの恐怖支配”と交際の実態
NEWSポストセブン
国分太一の素顔を知る『ガチンコ!』で共演の武道家・大和龍門氏が激白(左/時事通信フォト)
「あなたは日テレに捨てられたんだよっ!」国分太一の素顔を知る『ガチンコ!』で共演の武道家・大和龍門氏が激白「今の状態で戻っても…」「スパッと見切りを」
NEWSポストセブン
2009年8月6日に世田谷区の自宅で亡くなった大原麗子
《私は絶対にやらない》大原麗子さんが孤独な最期を迎えたベッドルーム「女優だから信念を曲げたくない」金銭苦のなかで断り続けた“意外な仕事” 
NEWSポストセブン
ドラフト1位の大谷に次いでドラフト2位で入団した森本龍弥さん(時事通信)
「二次会には絶対来なかった」大谷翔平に次ぐドラフト2位だった森本龍弥さんが明かす野球人生と“大谷の素顔”…「グラウンドに誰もいなくなってから1人で黙々と練習」
NEWSポストセブン
小説「ロリータ」からの引用か(Aでメイン、民主党資料より)
《女性たちの胸元、足、腰に書き込まれた文字の不気味…》10代少女らが被害を受けた闇深い人身売買事件で写真公開 米・心理学者が分析する“嫌悪される理由”とは
NEWSポストセブン
国宝級イケメンとして女性ファンが多い八木(本人のInstagramより)
「国宝級イケメン」FANTASTICS・八木勇征(28)が“韓国系カリスマギャル”と破局していた 原因となった“価値感の違い”
NEWSポストセブン
今回公開された資料には若い女性と見られる人物がクリントン氏の肩に手を回している写真などが含まれていた
「君は年を取りすぎている」「マッサージの仕事名目で…」当時16歳の性的虐待の被害者女性が訴え “エプスタインファイル”公開で見える人身売買事件のリアル
NEWSポストセブン
タレントでプロレスラーの上原わかな
「この体型ってプロレス的にはプラスなのかな?」ウエスト58センチ、太もも59センチの上原わかながムチムチボディを肯定できるようになった理由【2023年リングデビュー】
NEWSポストセブン