X(元Twitter)で、ラーメンのトッピングに関する議論が物議を醸している。事の発端は、フォロワー1万4000人以上を抱えるインフルエンサー・よっしぃラーメン氏のツイート(現在は非公開)だった。あるラーメン店でラーメンを注文した際、背脂多めで注文したところ、後から勘定の紙を見ると追加した背脂代として「100円」プラスで料金がかかっており、プラスで請求するのであれば、店員は追加料金がかかることを注文時に伝えるべきだという内容だ。
このツイートに対して厳しい口調で反論したのが、高田馬場に店舗を構える「博多ラーメン でぶちゃん」店主・甲斐康太氏だった。自身のXで〈なんでも無料になると思っているのか。注文したら加算されるのはおかしな事ではない〉と投稿したうえで、〈本来は無料なことが感謝されるべき。有料なのは当たり前。くらいの感覚でいるべき。勘違いするな〉とたしなめた。その投稿は賛否両論を呼んでいる。
『週刊ポスト』記者が同店を訪ねると、甲斐氏はこの投稿の真意を淡々とした口調で語った。
「Xであの人の投稿を見つけて、これ良くないなと思いました。あの文章からは、背脂くらいタダでしょというのが感じ取れる。背脂を増やしたら有料になるなら、背脂を減らしたらその分は値段が引かれるのかっていう人もいるけど、『じゃあ俺たちの手間は?』っていう話になってくるじゃないですか。
自分の投稿についてのコメントでも、そこが頭にない人が多いのかなっていうのもけっこう印象としてありました。つまり、“なんでも無料になると思っているのか”の“なんでも”は、我々の工程数、手間賃も含めた話です。コメントでそこに触れている人がいなかったのが不思議です」
甲斐氏は、こういった飲食店のサービス全体に関して根本的な疑問を抱いているという。
「今回の投稿に寄せられた賛否両論のコメントを見ていると、やっぱり飲食店の人って立場弱いんだなって思いました。お客さんに対するサービスは当たり前だろうって思っている人が多いんだろうと。
正直、飲食店を蔑んで見てる人は多いですよね。Xを見ていると『ラーメン屋のくせに』とか、『ラーメン屋風情が』とか言っている人いますし。大丈夫ですかその発言って思いますよね。消費者が強くて、お店側が弱いっていう構造は良くないと思います」