若年層を中心にユーザーを急速に増やした動画SNS「TikTok」(CTK/時事通信フォト)

若年層を中心にユーザーを急速に増やした動画SNS「TikTok」(CTK/時事通信フォト)

 最長60秒の縦型動画をスクロールして次々と視聴するYouTubeショートが人気なのも、TikTokのように効率よく楽しめるためだ。実際、TikTokとYouTubeショートに同じ動画を投稿しているインフルエンサーは多い。これを入り口として知ってもらい、気に入ったらもっと長く収益につながる通常のYouTubeチャンネルやYouTubeライブなどに来てもらうというやり方をしているインフルエンサーも多い。

 YouTubeショートはチャンネル登録者以外にも表示されるため、新参のYouTuber等には多くの人に知ってもらうメリットにつながる。一方、既に多くのチャンネル登録者を抱える人気YouTuberにはメリットは小さく、視聴はされるものの収益減少につながっているというわけだ。

YouTuberビジネスはオワコンか

 そもそも、YouTuberの収益自体も減少傾向にある。最近ひろゆきも、「YouTubeの収益が月10万円くらいになっており、最盛期に比べると10分の1や100分の1になっている」と明かして話題となった。

 執筆時点で175万人のチャンネル登録者数を抱える人気YouTuberラファエルも、2022年12月に「広告収益は10分の1に落ちてます」と告白。家賃約140万円の自宅マンションから家賃約40万円の物件に引っ越したり、動画撮影や編集を手掛けるスタッフを減らしたり、資金難でYouTuberのヒカルから1億3000万円の借金をしたことなどを明かしている。

 7月にも、時事系YouTuberヘライザー総帥が、過去最高の再生数を叩き出しながら、収益は3ヶ月前と比べて「1/3以上も減っています」と告白。「YouTubeの広告単価が下がっているのが原因かなと推測します」と語っている。なお、「広告単価は1年前の動画の約半分」とも明かしている。

 他にも様々なYouTuberが広告収益が下がったこと、広告単価が下がったことを明かしており、決して一部のYouTuberに限った話ではない。

 前述の通りUUUMは所属YouTuberの広告収益の2割を受け取るため、広告収益が上がれば上がるほどUUUMの収益も上がることになる。UUUMの収益が減少した背景には、そもそもYouTuber全体の苦境も影響しているのだ。

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