芸能

稲垣吾郎新作舞台を前に、山田美保子さんが結婚相手に推薦する10年越し共演女優

新作主演舞台『多重露光』が10月6日から開幕する稲垣吾郎と1996年に仕事がきっかけで出会って以来、長年の稲垣吾郎ファンを自認する放送作家でコラムニストの山田美保子さん。

新作主演舞台『多重露光』が10月6日から開幕する稲垣吾郎と1996年に仕事がきっかけで出会って以来、長年の稲垣吾郎ファンを自認する放送作家でコラムニストの山田美保子さん。

 ファン待望の稲垣吾郎による新作主演舞台『多重露光』が開幕する。稲垣も公認の長年にわたるファン“安定の吾郎担”である放送作家でコラムニストの山田美保子さんが、今回の舞台への思い、そしてプライベートまで踏み込んでインタビュー。

* * *

稲垣吾郎の愛おしさ、憧れ、狂おしさ、恨み・・・多重表現に注目、の舞台。

稲垣吾郎の愛おしさ、憧れ、狂おしさ、恨み・・・多重表現に注目、の舞台。

「多重露光」とは、写真撮影におけるテクニックの一つ。1コマの中に複数の画像を重ねて写し込むことで、「多重露出」「二重写し」とも呼ばれている。

 今作の舞台は街の小さな写真館。その写真館の2代目店主である山田純九郎(稲垣)を中心に、彼の父母、幼馴染じみ、取引先の中学校教師。写真館で家族写真を撮り続けていた家族の“お嬢様”や、その息子といった人々が描かれている。

 近年、自宅に「暗室」を作り、フィルムカメラでの撮影を趣味としていた稲垣は、なぜ『多重露光』という作品に出会えたのか。これまで“大きな事件”もなかったという自身の家族とは異なる「家族」に出会った稲垣の想いとは……。この4月よりレギュラーの『趣味の園芸』「稲垣吾郎 グリーンサムへの12か月」(NHK Eテレ)撮影後の稲垣を訪ねた。

山田:待ちに待った吾郎サンの舞台ですが、今作のクレジットに、近年、タッグを組んできた鈴木聡さん、白井晃さんや、「劇団☆新感線」の中島かずきさんら“おなじみ”の名前がありません。今作で初めてタッグを組んだ劇作家の横山拓也さんと、どのような化学反応が見られるのか。ファンとしてもワクワク感がとまりません。

悩みがない僕の“リアル家族”とは全く異なる家族の話

稲垣:ありがとうございます。脚本が横山拓也さんで、演出が真鍋卓嗣さんです。横山さんが綴る会話劇やストレートプレイというのが、まずとても新鮮です。白井さんが演出で中島さんが脚本の『No.9(‐不滅の旋律‐)』や『サンソン(‐ルイ16世の首を刎ねた男‐)』はスケール感がとても大きくて、一方、鈴木聡さん作の『恋と音楽』シリーズはミュージカルだし、ファンタジーで夢のようなお話でした。それが今回はとてもリアルな家族の話です。

 振り返ると、僕、家族をテーマにした作品って、それほどやってないんですよね。最近でいうと、阪本順治監督の映画『半世界』は家族や夫婦の話だったけれど……、実は少ないジャンルなんです。ドラマでも、ラブストーリーとか、お医者さんとか検事とかの職業モノが多かった印象です。だから、こういうリアルな家族の色々な風景を描いた作品というのはとても新鮮だし、すごく楽しいです。

 それと……、僕の“リアル家族”とは全く異なる話なんですよね。僕自身、家族に対しての悩みっていうのがこれまで一切なかったので、ちょっと鈍感になってしまっている自分がいるんです。この歳になっても近しい家族が亡くなったという経験もまだなくて、とにかく大きな事件が全くない家族なんです。

 ところが、今作の主人公は、幼い頃から「こういう人間になれ」と親に言われ続けてきたことに縛られて呪縛…、台詞では「呪い」とまで言っているんですけれど、本当の自分はどうあるべきか、どうやって生きていくべきか悩み続けてきた……。写真家の役ですが、自分の撮りたいものは何かもわからず、家族のカタチというものも、親がずっといなかったこともあって求め続けてきたんですよね。

 45歳という設定なんだけど、まだ本当の意味で自分を見つけられていないんです。僕だったら、多少クリアできていない問題があったとしても前に進んできたし、年齢を重ねるのと共に、そういうことに蓋をして、折り合いをつけて生きてきちゃいましたからね……、これ、人によりますか?

 実際、両親もまだ元気ですし、姉も子供がいて、順風満帆にやっているんです。甥っ子たちの成長を見る楽しみも僕にはある。だから、親の“呪縛”を抱えて、そこから脱することができずに生きている人に今回出会えたこともまた新鮮なんです。これは人の繊細な気持ちにちゃんと向き合って演じていこうと気持ちを新たにしているところです」

関連記事

トピックス

どんな役柄でも見事に演じきることで定評がある芳根京子(2020年、映画『記憶屋』のイベント)
《ヘソ出し白Tで颯爽と》女優・芳根京子、乃木坂46のライブをお忍び鑑賞 ファンを虜にした「ライブ中の一幕」
NEWSポストセブン
相川七瀬と次男の凛生君
《芸能界めざす息子への思い》「努力しないなら応援しない」離婚告白の相川七瀬がジュノンボーイ挑戦の次男に明かした「仕事がなかった」冬の時代
NEWSポストセブン
俳優の松田翔太、妻でモデルの秋元梢(右/時事通信フォト)
《松田龍平、翔太兄弟夫婦がタイでバカンス目撃撮》秋元梢が甥っ子を優しく見守り…ファミリーが交流した「初のフォーショット」
NEWSポストセブン
世界が驚嘆した大番狂わせ(写真/AFLO)
ラグビー日本代表「ブライトンの奇跡」から10年 名将エディー・ジョーンズが語る世界を驚かせた偉業と現状「リーチマイケルたちが取り戻した“日本の誇り”を引き継いでいく」
週刊ポスト
佳子さまを撮影した動画がXで話題になっている(時事通信フォト)
《即完売》佳子さま、着用した2750円イヤリングのメーカーが当日の「トータルコーディネート」に感激
NEWSポストセブン
国連大学50周年記念式典に出席された天皇皇后両陛下(2025年9月18日、撮影/JMPA)
《国連大学50周年記念式典》皇后雅子さまが見せられたマスタードイエローの“サステナブルファッション” 沖縄ご訪問や園遊会でお召しの一着をお選びに 
NEWSポストセブン
豪雨被害のため、M-1出場を断念した森智広市長 (左/時事通信フォト、右/読者提供)
《森智広市長 M-1出場断念の舞台裏》「商店街の道の下から水がゴボゴボと…」三重・四日市を襲った記録的豪雨で地下駐車場が水没、高級車ふくむ274台が被害
NEWSポストセブン
「決意のSNS投稿」をした滝川クリステル(時事通信フォト)
滝川クリステル「決意のSNS投稿」に見る“ファーストレディ”への準備 小泉進次郎氏の「誹謗中傷について規制を強化する考え」を後押しする覚悟か
週刊ポスト
アニメではカバオくんなど複数のキャラクターの声を担当する山寺宏一(写真提供/NHK)
【『あんぱん』最終回へ】「声優生活40年のご褒美」山寺宏一が“やなせ先生の恩師役”を演じて感じた、ジャムおじさんとして「新しい顔だよ」と言える喜び
週刊ポスト
林家ペーさんと林家パー子さんの自宅で火災が起きていることがわかった
《部屋はエアコンなしで扇風機が5台》「仏壇のろうそくに火をつけようとして燃え広がった」林家ぺー&パー子夫妻が火災が起きた自宅で“質素な暮らし”
NEWSポストセブン
1年ほど前に、会社役員を務める元夫と離婚していたことを明かした
《ロックシンガー・相川七瀬 年上夫との離婚明かす》個人事務所役員の年上夫との別居生活1年「家族でいるために」昨夏に自ら離婚届を提出
NEWSポストセブン
“高市潰し”を狙っているように思える動きも(時事通信フォト)
《前代未聞の自民党総裁選》公明党や野党も“露骨な介入”「高市早苗総裁では連立は組めない」と“拒否権”をちらつかせる異例の事態に
週刊ポスト