参院予算委員会に臨む岸田文雄首相(時事通信フォト)

参院予算委員会に臨む岸田文雄首相(時事通信フォト)

 タイミングが悪いのも岸田首相への欺瞞を強める要因になる。過去には朝令暮改と皮肉られたこともある首相の対応。今回は増税メガネというあだ名が注目されてきた中での所得税減税案だ。あまりのタイミングに、あだ名が気になって仕方がなく、それを払しょくするために減税を行うのではないかという見方まで出た。さらに臨時国会では、減税だけでなく、首相の年収を30万円以上、閣僚は20万円ほど上げるという驚きの法案が出されているという。このような法案が出されていると聞けば、給料は上がらず、物価高に苦しんでいる国民にとっては、1年限りの4万円減税でごまかされている気にもなる。

 それにしても増税メガネというあだ名はインパクトが強い。言われてみると、岸田首相になってから増税ばかりされているような気になってくるから不思議だ。外見に基づく差別や偏見をいうルッキズム問題もあるが、首相も「いろいろな呼び方がある」と苦笑いしている場合ではない。

 印象という側面からいえば、一般的にメガネは、知的なイメージを与えるといわれてきた。だがビジネスの場面ではメガネのフレームは権力の象徴にもなると、ボディランゲージの世界的権威といわれるピース夫妻が著書『本音は顔に書いてある <言葉の嘘>と<しぐさの本音>の見分け方』(主婦の友社)で書いている。国を率いるリーダーとしての姿が見えてこない首相にとって、最も印象に残るのが権力の象徴でもあるメガネだったということだろう。

 誰が名づけたのかわからないが、このままいけば国民の記憶に残る岸田首相の印象は増税メガネだけだったということになりかねない。

関連記事

トピックス

大谷翔平(左/時事通信フォト)が伊藤園の「お〜いお茶」とグローバル契約を締結したと発表(右/伊藤園の公式サイトより)
《大谷翔平がスポンサー契約》「お〜いお茶」の段ボールが水原一平容疑者の自宅前にあった理由「水原は“大谷ブランド”を日常的に利用していた」
NEWSポストセブン
かつて問題になったジュキヤのYouTube(同氏チャンネルより。現在は削除)
《チャンネル全削除》登録者250万人のYouTuber・ジュキヤ、女児へのわいせつ表現など「性暴力をコンテンツ化」にGoogle日本法人が行なっていた「事前警告」
NEWSポストセブン
主演映画『碁盤斬り』で時代劇に挑戦
【主演映画『碁盤斬り』で武士役】草なぎ剛、“笠”が似合うと自画自賛「江戸時代に生まれていたら、もっと人気が出たんじゃないかな」
女性セブン
水卜麻美アナ
日テレ・水卜麻美アナ、ごぼう抜きの超スピード出世でも防げないフリー転身 年収2億円超えは確実、俳優夫とのすれ違いを回避できるメリットも
NEWSポストセブン
撮影現場で木村拓哉が声を上げた
木村拓哉、ドラマ撮影現場での緊迫事態 行ったり来たりしてスマホで撮影する若者集団に「どうかやめてほしい」と厳しく注意
女性セブン
5月場所
波乱の5月場所初日、向正面に「溜席の着物美人」の姿が! 本人が語った溜席の観戦マナー「正座で背筋を伸ばして見てもらいたい」
NEWSポストセブン
大家志津香
《2024年後半、芸能界は誰がくる?》峯岸みなみに代わり“自虐”でオファー増加の元AKBメンバーなど5人
NEWSポストセブン
遺体に現金を引き出させようとして死体冒涜の罪で親類の女性が起訴された
「ペンをしっかり握って!」遺体に現金を引き出させようとして死体冒涜……親戚の女がブラジルメディアインタビューに「私はモンスターではない」
NEWSポストセブン
氷川きよしの白系私服姿
【全文公開】氷川きよし、“独立金3億円”の再出発「60才になってズンドコは歌いたくない」事務所と考え方にズレ 直撃には「話さないように言われてるの」
女性セブン
被害者の平澤俊乃さん、和久井学容疑者
《新宿タワマン刺殺》「シャンパン連発」上野のキャバクラで働いた被害女性、殺害の1か月前にSNSで意味深発言「今まで男もお金も私を幸せにしなかった」
NEWSポストセブン
NHK次期エースの林田アナ。離婚していたことがわかった
《NHK林田アナの離婚真相》「1泊2980円のネカフェに寝泊まり」元旦那のあだ名は「社長」理想とはかけ離れた夫婦生活「同僚の言葉に涙」
NEWSポストセブン
広末涼子と鳥羽シェフ
【幸せオーラ満開の姿】広末涼子、交際は順調 鳥羽周作シェフの誕生日に子供たちと庶民派中華でパーティー
女性セブン