日本デビューミニアルバム発売記念イベントに登場した「SEVENTEEN」(2018年)
その理由は2点あるという。
「ひとつは、旧ジャニーズ不在に伴う視聴率低下を食い止めるために、若者層に人気のあるK-POPを出演させることが効果的だということ。年配の世代はセブチ(SEVENTEEN)もスキズ(Stray Kids)も知らないかもしれませんが、彼らは世界的に人気があり、日本国内でもドーム公演が即完するレベルの集客力があります。とくにスキズは、K-POPの歴代過去最高の初動売り上げ462万枚を記録していて、日本のオリコンでも1位を獲得しています。
もうひとつは、日本人ファンと彼らの距離の近さです。たとえばセブチは、デビュー当初から日本のバラエティなどに積極的に出演するなど、日本での人気が非常に高いグループです。スキズは今年、NHKの音楽番組『Venue101』で特集された際は、SNSのトレンドを席巻しました。
セブチもスキズも日本語が堪能で、MCではカンペを見ずに日本語で盛り上げるほど、日本人ファンを大切にしているグループです。SNSでは『なぜ日本人ではないのに?』という声も出ているようですが、むしろ多忙のなか、大晦日に日本に来てくれることに感謝してもいいと思います」(同前)
ファンクラブ限定ライブを行い日本デビューを発表した「Stray Kids」(2019年)
ジェンダーに注目が集まりがちな紅白だが
Aさん以外にもK-POP枠を増やすというNHKの方針を評価するテレビ関係者の声は少なくないようだ。別の民放局のディレクター・Bさん(20代女性)も、こう話す。
「今回の紅白歌合戦のテーマは『ボーダーレス』です。近年、『紅組』『白組』の区分も含めてジェンダーに注目が集まりがちな紅白ですが、国境を越えるという意味でのボーダーレスというメッセージを受け取りました。
最近はウクライナ問題やパレスチナ問題など、国や民族の分断が紛争につながっている現実がある。そうしたなかで紅白が、多国籍のメンバーが在籍するK-POPアーティストを起用することは、社会に向けてメッセージを発するよい機会になると思います。新しい紅白がなにを生み出してくれるのか、注目したい」(Bさん)
近年、若者のテレビ離れに伴い視聴率低下の傾向が続いている紅白歌合戦。はたして「ボーダーレス」に世界を繋ぐきっかけになるのか。

