花巻東時代の大谷翔平

花巻東時代の大谷翔平

ニューヨーカーが逆恨み

 ドラフト5位で大谷と同期入団した元日本ハムの新垣勇人氏が証言する。

「試合では、複数のメジャーのスカウトがよくバックネット裏にいましたね。選手の間でも“今日は〇〇のスカウトがいるらしいよ”と噂になっていました。そりゃ、気になりますよ。でも翔平はあまり気にしている感じはなく、試合で結果を出すことだけに集中していましたね」

 大谷がポスティングでのメジャー移籍を表明した2017年シーズンには、8月にドジャースの球団幹部ら8人もの関係者が大谷の視察で札幌ドームに姿を見せ、球界関係者を驚かせた。当時の日本ハム担当記者が振り返る。

「2011年にはダルビッシュ有(現パドレス)の視察でレンジャーズの幹部5人が来日したが、それを上回る人数でした。極秘来日とされていたのに、試合前の練習でドジャース幹部がグラウンドに出てきたのも予想外だった。幹部たちは日ハムの助っ人外国人と密談しており、大谷の情報を得ようとしていたのでしょう。他にも札幌ドームにはアストロズ、レンジャーズ、パイレーツのスカウトの姿があったが、ドジャースの大攻勢に戸惑っていた」

 2017年オフ、大谷の獲得に手を挙げたのはメジャー全30球団のうち、実に21球団にのぼった。各球団に提出を求めたプレゼン文書を審査し、移籍先候補は7球団に絞られた。

 なかでも名門ヤンキースが一次選考に漏れたことは波紋を広げた。

「最有力と見られていたヤンキースのほか、レッドソックス、メッツ、ナショナルズなどの面談を大谷は断わりました。当時、ヤンキースGMだったブライアン・キャッシュマン氏は落胆し、現地メディアは“大都市の重圧に怖じ気づいた”と報じた。『NYデイリーニュース』は“WHAT A CHICKEN(なんて臆病者!)”の見出しで“球団は衝撃を受け、おそらく侮辱された気持ちだろう”と伝えていました」(スポーツ紙デスク)

関連キーワード

関連記事

トピックス

若手俳優として活躍していた清水尋也(時事通信フォト)
「もしあのまま制作していたら…」俳優・清水尋也が出演していた「Honda高級車CM」が逮捕前にお蔵入り…企業が明かした“制作中止の理由”《大麻所持で執行猶予付き有罪判決》
NEWSポストセブン
「正しい保守のあり方」「政権の右傾化への憂慮」などについて語った前外相。岩屋毅氏
「高市首相は中国の誤解を解くために説明すべき」「右傾化すれば政権を問わずアラートを出す」前外相・岩屋毅氏がピシャリ《“存立危機事態”発言を中学生記者が直撃》
NEWSポストセブン
3児の母となった加藤あい(43)
3児の母となった加藤あいが語る「母親として強くなってきた」 楽観的に子育てを楽しむ姿勢と「好奇心を大切にしてほしい」の思い
NEWSポストセブン
「戦後80年 戦争と子どもたち」を鑑賞された秋篠宮ご夫妻と佳子さま、悠仁さま(2025年12月26日、時事通信フォト)
《天皇ご一家との違いも》秋篠宮ご一家のモノトーンコーデ ストライプ柄ネクタイ&シルバー系アクセ、佳子さまは黒バッグで引き締め
NEWSポストセブン
過去にも”ストーカー殺人未遂”で逮捕されていた谷本将志容疑者(35)。判決文にはその衝撃の犯行内容が記されていた(共同通信)
神戸ストーカー刺殺“金髪メッシュ男” 谷本将志被告が起訴、「娘がいない日常に慣れることはありません」被害者の両親が明かした“癒えぬ悲しみ”
NEWSポストセブン
ハリウッド進出を果たした水野美紀(時事通信フォト)
《バッキバキに仕上がった肉体》女優・水野美紀(51)が血生臭く殴り合う「母親ファイター」熱演し悲願のハリウッドデビュー、娘を同伴し現場で見せた“母の顔” 
NEWSポストセブン
指定暴力団六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)
《六代目山口組の抗争相手が沈黙を破る》神戸山口組、絆會、池田組が2026年も「強硬姿勢」 警察も警戒再強化へ
NEWSポストセブン
木瀬親方
木瀬親方が弟子の暴力問題の「2階級降格」で理事選への出馬が絶望的に 出羽海一門は候補者調整遅れていたが、元大関・栃東の玉ノ井親方が理事の有力候補に
NEWSポストセブン
和歌山県警(左、時事通信)幹部がソープランド「エンペラー」(右)を無料タカりか
《和歌山県警元幹部がソープ無料タカり》「身長155、バスト85以下の細身さんは余ってませんか?」摘発ちらつかせ執拗にLINE…摘発された経営者が怒りの告発「『いつでもあげられるからね』と脅された」
NEWSポストセブン
結婚を発表した趣里と母親の伊藤蘭
《趣里と三山凌輝の子供にも言及》「アカチャンホンポに行きました…」伊藤蘭がディナーショーで明かした母娘の現在「私たち夫婦もよりしっかり」
NEWSポストセブン
高石あかりを撮り下ろし&インタビュー
『ばけばけ』ヒロイン・高石あかり・撮り下ろし&インタビュー 「2人がどう結ばれ、『うらめしい。けど、すばらしい日々』を歩いていくのか。最後まで見守っていただけたら嬉しいです!」
週刊ポスト
2021年に裁判資料として公開されたアンドルー王子、ヴァージニア・ジュフリー氏の写真(時事通信フォト)
《恐怖のマッサージルームと隠しカメラ》10代少女らが性的虐待にあった“悪魔の館”、寝室の天井に設置されていた小さなカメラ【エプスタイン事件】
NEWSポストセブン