行きすぎた行動を取ってしまった女性にも出会った。正社員として働きながら小学生の子供を2人育てている愛香さん(45)だ。
「合コンで出会った同年代の男性に一目惚れしました。私のほうから誘って、多くて週に1回か、2週に1回くらいのペースで会ってはエッチしました。彼とは体の相性もよかったんです」
しかし愛香さんは、相手男性がシャワーを浴びている最中にパンドラの箱を開けてしまう。
「前々から彼のLINE通知が多すぎることに不信感を抱いてたんです。彼のパスコードはすでに目視で覚えてたので、LINEを覗きました。すると私以外に2人くらい、肉体関係にあるだろう女性の存在がいることを知ってしまったんです」
まるで夫の浮気を目撃したような口調で話す。その後の行動は妻以上のタブーを犯してしまった。
「頭に血が上り、どうにかして彼を追い詰め他の女性と付き合えない状況にしたいと思いました。彼の会社と本名はもちろん知っていたので、会社宛に匿名で“浮気を一刻も早くやめないと立場が悪くなる”というような内容の手紙を送りつけてしまいました」
愛香さんが送った手紙を男性が見ると、当然ながら動揺したという。
「会社に脅迫めいた手紙が届いたのでしばらく会えない、と連絡がきました。想定外でした。私が一番に彼に寄り添い、他の女を切り捨てさせることが狙いだったのに、私が切り捨てられたんです。その後、何回か“会わない?”と連絡したけど、彼からは返事はなし。すべて私が蒔いた種だし仕方がないと思いました。彼の身を脅かしてしまったことは反省しています」
出会いが“コンビニ感覚”で始まったとしても、あまりに重い結末もある。様々な男女のドラマを紡ぎ出す既婚者合コンは、今日も開催されている。
【プロフィール】
河合桃子(かわい・ももこ)/1977年、東京都生まれ。ライター。AV業界を長年取材するほか、ハプニングバーや一般人によるアダルト動画配信など、性風俗に関する最新事情を追う。
※週刊ポスト2024年1月1・5日号