白餅、あんこ餅、草餅、エビ餅
会場から荷物を運びだす。一番上に餅が入ったプラスチック容器が確認できる
司組長が去ってからは大きな木箱や段ボール箱を抱えた組員がたびたび会場から出てくるように。中にはつきたての餅が入っていると見られていて、餅の一部がプラスチック容器にも入れられていたため、何種類かの餅が確認できた。
「山口組の餅は例年4つ味があります。白い餅は普通の丸餅と中にあんこが詰まっているものの2種類。そして紅色のエビ餅とよもぎ色の草餅です。餅は数百キロついているので、会場で食べきれなかった分は各地の事務所に持って帰り、組員らで分け合って食べる。組員とその家族しか食べられないが、餅米にこだわっているので美味しいと評判です」(同前)
13時25分に高山若頭も会場を後にし、約1時間後には閉会の挨拶と三三七拍子が聞こえ、およそ5時間にわたる餅つきは締められた。
その後、直参組長らも相次いで帰宅の途に。弘道会の野内若頭は再びメディアの前に現れ、交通整理などを弘道会の組員に指示し、撤収作業を続けていた。無事、餅つきが終わったことからか野内若頭にも笑みが見られたが、最後に警察関係者とメディアに向かってこう一言、口にした。
「もう会は終わったで。今年からゴミも持って帰る。(ゴミ回収)業者も持っていってくれへんから。ワシら人間扱いされてへんから」
今夏で山口組分裂抗争は10年目を迎える。ここ数年、六代目山口組は敵対する神戸山口組、絆会に構成員数で大きく差をつけ、攻勢を強めているものの抗争終結は実現できていない。2024年の分裂抗争はどうなるのか。【了。前編から読む】