芸能

高田文夫氏の2024年の始まり「辛い世の中を朗らかにするのが、“笑芸”にかかわる我々のつとめ」

高田文夫氏のひとり「ぴあ」(イラスト/佐野文二郎)

高田文夫氏のひとり「ぴあ」(イラスト/佐野文二郎)

 放送作家、タレント、演芸評論家、そして立川流の「立川藤志楼」として高座にもあがる高田文夫氏が『週刊ポスト』で連載するエッセイ「笑刊ポスト」。今回は、「笑芸」にかかわる〈大衆芸能〉のつとめについて綴る。

 * * *
 とんでもなく辛いことと共に始まった2024年。どんな事態になろうとも人々を朗らかにするのが我々〈大衆芸能〉という稼業。中でもとりわけ〈笑芸〉にかかわる者にとっては正念場だ。私も神社があれば手を合わせ「どうかポストの連載だけは終わらないように」と小羊のように願うばかり。

 さぁそこでひととき、楽しくなってくれればのライブ情報。ひとり「ぴあ」である。私の口開けは1月3日の「清水ミチコin武道館」。10年目。私は内緒の皆勤賞。あの構成力、作詞作曲能力、オリジナリティが過ぎるものまね、毒ピュッの危うさ。今や大衆芸術の中にあって「落語」「漫才」と並び「清水ミチコ」というひとつのジャンルが確立されている。まあこれだけ誉めておけば私の『ラジオビバリー昼ズ』あと2年や3年はやってくれるだろう。

 吉例、渋谷PARCO劇場での立川志の輔1か月公演も2006年からだから20年近い。1月の31日まで龍角散飲み飲みやっておりますのでよろしく。あの男もどうやら古稀らしい。

 談春は今春芸歴40周年とかで1月から10月まで毎月2回ずつ独演会の予定。有楽町の朝日ホール。調べて行ってやって下さい。

 M-1審査員から消された志らくはもうすぐスタートのTBSドラマ『Eye Love You』でなんと二階堂ふみの父親を演じるらしい。学生時分から私のところへ来ていた若者が今ではヒロインの父親役……私も年をとるはずだ。

 この号が出る頃は終わっているが1月14日は大きな横浜アリーナで、そう故郷に錦を飾る形で「男・出川哲朗 還暦祭り」である。チケットは即完。ウッチャンナンチャン、さまぁ~ず、ナインティナインと人柄でたくさんの芸人が集まってくれる。やっぱり芸能界で生き残るのは人柄なのだ。小手先の芸、ちょっとした脳味噌なんてすぐ飽きられてしまう。

 今入ってきた情報によると2月15日、有明アリーナで『有吉の壁』の「ブレイクアーティスト選手権」があるらしい。行きてぇなあ。若手の面白さをまとめて大量にひき出した功績は大きい。紅白もよかった。陰でそっと「高田センセーに実はお世話になった」と言ってるので有吉は相当偉い。

 待ちかねた「オードリーのオールナイトニッポン in東京ドーム」は2月18日、勿論完売。

 そして何よりナイツ塙、第1回監督作品『漫才協会 THE MOVIE 舞台の上の懲りない面々』が3月1日から。ナレーション小泉今日子、題字とお目付役と肩書きのついた高田文夫。角川シネマ有楽町などで公開。

※週刊ポスト2024年1月26日号

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