国内

《3年半逃亡の容疑者逮捕》ヤクザがヤクザを襲うとき 「内輪もめ」はなぜ起こるのか? 金銭トラブル、抗争がらみ、酒が原因のことも

警察庁重要指名手配被疑者ポスター下段右から2人目が金沢成樹こと金成行容疑者。桐島聡容疑者の隣だった(時事通信フォト)

警察庁重要指名手配被疑者ポスター下段右から2人目が金沢成樹こと金成行容疑者。桐島聡容疑者の隣だった(時事通信フォト)

 警察や軍関係、暴力団組織などの内部事情に詳しい人物、通称・ブラックテリア氏が、関係者の証言から得た驚くべき真実を明かすシリーズ。今回は、ヤクザとヤクザがもめるとき、「内輪もめ」による事件について。

 * * *
 暴力団組員が組員を襲う。敵対する抗争相手の組織や組員を襲撃するのは、義理を重んじるヤクザの世界で筋の通った話である。だがなぜ襲撃したのか、その理由がすぐにわからない事件が起きるのもヤクザの世界だ。

 2月7日の未明、新宿・歌舞伎町にある指定暴力団極東会系事務所で事件が起きた。極東会系幹部の渡邊幸一郎容疑者(46才)が、同じ組の60代の幹部を殴って顔面骨折などのケガをさせたという。殴られた60代幹部は意識不明の重体だ。同じ組の幹部をその組の幹部が事務所内で襲うというこの事件、一見すると内輪もめだが、本当のところはどうなのだろう。

 内輪もめによる事件といえば、2020年9月に長野県宮田村の飲食店の駐車場で、同じ組の幹部の腹を拳銃で撃ち、重傷を負わせて逃走するという事件がある。容疑者は指定暴力団絆會幹部の金沢成樹こと金成行容疑者、被害者も絆會の幹部だ。理由は組内のトラブルだ。銃撃された幹部は絆會を脱退し、六代目山口組へ戻ろうとしていたという。

 六代目山口組では2015年、現執行部と反目する勢力が組を割って神戸山口組を結成、この神戸山口組からも2016年に任侠団体山口組(後の絆會)が分裂、以来、次々と有力団体が離脱している。容疑者は分裂してさらに分裂した先の団体である絆會傘下組織の前組長で、銃撃されたほうの幹部はその跡目、当代の組長だ。その組長が分裂前の団体へ、いわば反目する相手になろうとしたということらしい。

「金容疑者がその話を聞いて留まるように説得したが、聞き入れられず話がもつれ、犯行に及んだ」と某暴力団の元組長はいう。金容疑者は匿名の情報提供により、2月1日の未明に宮城県仙台市内のアパートで逮捕された。

「そもそも彼らは六代目の出身母体、弘道会主導の六代目山口組のやり方に我慢できず、親分である六代目からもらった盃を返して組を割って出て行ったヤツらだ。ところがそうして出てまで結成した神戸山口組にも我慢できず、さらに組を割って別団体の結成を繰り返した挙句、今度は元の鞘に収まろうなんてヤクザとしてどうなのか。こういうヤツらはもはやヤクザとはいえない」(元組長)。

関連記事

トピックス

森高千里、“55才バースデー”に江口洋介と仲良しショット 「妻の肩をマッサージする姿」も 夫婦円満の秘訣は「お互いの趣味にはあれこれ言わない」
森高千里、“55才バースデー”に江口洋介と仲良しショット 「妻の肩をマッサージする姿」も 夫婦円満の秘訣は「お互いの趣味にはあれこれ言わない」
女性セブン
【悠仁さまの大学進学】有力候補の筑波大学に“黄信号”、地元警察が警備に不安 ご本人、秋篠宮ご夫妻、県警との間で「三つ巴の戦い」
【悠仁さまの大学進学】有力候補の筑波大学に“黄信号”、地元警察が警備に不安 ご本人、秋篠宮ご夫妻、県警との間で「三つ巴の戦い」
女性セブン
どんな演技も積極的にこなす吉高由里子
吉高由里子、魅惑的なシーンが多い『光る君へ』も気合十分 クランクアップ後に結婚か、その後“長いお休み”へ
女性セブン
《視聴者は好意的な評価》『ちびまる子ちゃん』『サンモニ』『笑点』…長寿番組の交代はなぜスムーズに受け入れられたのか?成否の鍵を握る“色”
《視聴者は好意的な評価》『ちびまる子ちゃん』『サンモニ』『笑点』…長寿番組の交代はなぜスムーズに受け入れられたのか?成否の鍵を握る“色”
NEWSポストセブン
わいせつな行為をしたとして罪に問われた牛見豊被告
《恐怖の第二診察室》心の病を抱える女性の局部に繰り返し異物を挿入、弄び続けたわいせつ精神科医のトンデモ言い分 【横浜地裁で初公判】
NEWSポストセブン
バドミントンの大会に出場されていた悠仁さま(写真/宮内庁提供)
《部活動に奮闘》悠仁さま、高校のバドミントン大会にご出場 黒ジャージー、黒スニーカーのスポーティーなお姿
女性セブン
『教場』では木村拓哉から演技指導を受けた堀田真由
【日曜劇場に出演中】堀田真由、『教場』では木村拓哉から細かい演技指導を受ける 珍しい光景にスタッフは驚き
週刊ポスト
日本、メジャーで活躍した松井秀喜氏(時事通信フォト)
【水原一平騒動も対照的】松井秀喜と全く違う「大谷翔平の生き方」結婚相手・真美子さんの公開や「通訳」をめぐる大きな違い
NEWSポストセブン
足を止め、取材に答える大野
【活動休止後初!独占告白】大野智、「嵐」再始動に「必ず5人で集まって話をします」、自動車教習所通いには「免許はあともう少しかな」
女性セブン
裏金問題を受けて辞職した宮澤博行・衆院議員
【パパ活辞職】宮澤博行議員、夜の繁華街でキャバクラ嬢に破顔 今井絵理子議員が食べた後の骨をむさぼり食う芸も
NEWSポストセブン
今年1月から番組に復帰した神田正輝(事務所SNS より)
「本人が絶対話さない病状」激やせ復帰の神田正輝、『旅サラダ』番組存続の今後とスタッフが驚愕した“神田の変化”
NEWSポストセブン
大谷翔平選手(時事通信フォト)と妻・真美子さん(富士通レッドウェーブ公式ブログより)
《水原一平ショック》大谷翔平は「真美子なら安心してボケられる」妻の同級生が明かした「女神様キャラ」な一面
NEWSポストセブン