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「BreakingDownがなければ刑務所に入っていた」「1試合で500万稼げる」 大阪代表選手らが語る“人生劇的ビフォーアフター”

「喧嘩自慢対抗戦」に登場する大阪チームの爆音那智、シェンロン、シモミシュラン(左から)

「喧嘩自慢対抗戦」に登場する大阪チームの爆音那智、シェンロン、シモミシュラン(左から)

 アンディ南野氏が主催する格闘技イベント『マネーファイト(MONE¥ FIGHT)』が大阪・豊中で1月28日に開催され、「BreakingDown11」(2月18日開催)に出場する大阪喧嘩自慢らがゲスト出演した。なかでも、ひときわ目を引いたのがシェンロン(31・バンタム級)のマイクパフォーマンス。会場にいるファンや若手選手らに向けて語り始めると会場は一瞬、静寂に包まれた。

「『BreakingDown』に出場してホンマに人生が変わった。あのままやったら刑務所に戻る人生やったと思う。こんな俺でも、大金を手にして有名になった。格闘技で人生が変えられるから。ここにおる、みんなにもチャンスがあるから」

「BreakingDown11」の喧嘩自慢対抗戦では、大阪代表と大宮代表が対決する。大阪代表の1人として選出されたシェンロンは同大会のムーブメントをきっかけに人生を一発逆転させた体現者でもある。後日、シェンロンに冒頭の発言の真意を聞いた。

「あの発言ですか? 前の僕は社会不適合者といわれ、刑務所から出てきた時も正直、また刑務所に行くんやろなって生活を送っていた。そんななかで『BreakingDown』の喧嘩自慢に出たいという気持ちがあって、いざ出てみたらベストバウト賞に輝いて、人気が出て、自分の周りの環境がゴロッと変わった。高校生から写真やサインをお願いされたりとか、小さい子どもがファンやったりとか、自分ってこんなに価値のある人間なんやと驚いたんです。

 そう思うようになってホンマに『BreakingDown』という舞台で輝きたい気持ちが出てきて、色んな人がスポンサーにもなってくれた。1試合で500万円だったり稼げるわけですよ。お金もついてきますし、周りの応援や後押しもあって僕を有名人みたいに扱ってくれる」

「社会不適合者」というレッテルを貼られ社会から阻害された人物が、周りから応援される環境に身を置くと人生観まで変わった。冷たかった視線が、今では温かいものに。

「そこで初めて“自分自身が変わってきてるな”と気づいたんです。どこでもゴミをポイ捨てしていた僕が絶対にポイ捨てせんくなって、むしろ落ちているゴミまで拾うように成長した。昔やったら酒飲みに行くとすぐに喧嘩するとか、悪さをするとか、そんな発想やったんが、今では完全になくなって、僕みたいなロクでもない人生でも変えられるんですよ。どうしようもない人間でも輝ける舞台に出ることによって色んなものが後からついてくる。それが実感できたんで、みんなにも格闘技で人生を変えられたらと心から思うんです」(同前)

 知名度が高まったことで、周囲にも目を配る。シェンロンは「悪さもできなくなる」とも付け加える。

「悪さをするというより、頑張ろうという気持ちが芽生えてくる。高校生のヤンチャしている奴に俺の背中を見てくれと言いたい。俺は今までこんな人生やったけど、お金を持って地位も人気も得たと。自然と悪さを止めて価値観が180度変わるんですよ。僕はたまたま格闘技やったけど、別の舞台だってあるんだから」(同前)

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