ビジネス

山手線池袋駅の発車メロディにビックカメラCMソング ヨドバシカメラ進出との関係はあるのか

JR池袋駅東口を出て左手を見るとビックカメラ本店がそびえる(時事通信フォト)

JR池袋駅東口を出て左手を見るとビックカメラ本店がそびえる(時事通信フォト)

 まるでゲームに登場する迷宮のようなターミナル駅をネットではしばしばダンジョンと呼ぶが、新宿や渋谷だけでなく、池袋もダンジョンと呼ばれている。池袋ダンジョンの不思議さをもっとも象徴するのが、JR池袋駅を降りて東へ出ると西武鉄道の駅と西武百貨店があり、西へ出ると東武鉄道の駅と東武百貨店があり、西と東の文字が同時に現れて混乱させられる。その池袋駅の特徴を覚えるのに長らく重宝されてきたのが、池袋駅東口からすぐ見える家電量販店ビックカメラのCMソングだ。そのCMソングが池袋駅で発車メロディになった理由や狙いについて、ライターの小川裕夫氏がレポートする。

 * * *
 2024年3月1日、JR山手線の池袋駅で使用されている発車メロディが家電量販店ビックカメラのCMソングへと切り替えられた。JR東日本へ料金を支払う広告契約を結んだようだ。

 ビックのCMソングは各地域で歌詞が異なっているものの、頻繁に流されているので耳にしたことがある人は少なくない。特に、池袋駅の東に西武があり、西に東武がある池袋駅周辺の様子を不思議な池袋と歌い出すフレーズは、かなり浸透している。

 ビックは池袋を地盤にする家電量販店として知られるが、2022年12月にビックの経営を揺るがしかねない事態が勃発した。

 池袋駅の顔ともいえる池袋西武の株主だったそごう・西武が、株式の売却を表明。その売却先はアメリカの投資ファンドであるフォートレス・インベストメント・グループとされ、同ファンドはヨドバシカメラホールディングスへと再売却すると報じられた。

池袋駅発車メロディにこめた思い

 ヨドバシがそごう・西武の株式を取得すれば、当然ながら西武池袋本店にも大きな影響を及ぼす。これまでカバンや服、化粧品を販売していたフロアは、ヨドバシの主力となっている家電・カメラ・パソコン・スマホといった売り場へと転換されることは想像に難くない。

 テレビ・新聞・ネットなどのニュース媒体は、こうした状況を”池袋の家電量販店戦争”と形容して報道。そのニュースは世間から大きな注目を浴びた。また、豊島区の故・高野之夫前区長が池袋西武にヨドバシが進出することに異を唱えたことも世間の耳目を集める一因になった。

関連記事

トピックス

解散を発表したTOKIO(HPより)
「城島さん、松岡さんと協力関係は続けていきたいと思います」福島県庁「TOKIO課」担当者が明かした“現状”と届いたエール
NEWSポストセブン
山本アナは2016年にTBSに入局。現在は『報道特集』のメインキャスターを務める(TBSホームページより)
【「報道特集」での発言を直撃取材】TBS山本恵里伽アナが見せた“異変” 記者の間では「神対応の人」と話題
NEWSポストセブン
蝦夷富士という名前もある羊蹄山(イメージ)
《ブローカーが証言》中国人らが日本の不動産取得でもくろむ乱暴な開発計画 「日本の役人は言うだけで実力行使はしないと聞いている」
NEWSポストセブン
寄り添って歩く小室さん夫妻(2025年5月)
《ベビー服は男の子のものでは?》眞子さん、夫・小室圭さんと貫く“極秘育児”  母・佳代さんの「ラブコール」も届かず…帰国が実現しない可能性も
NEWSポストセブン
吉沢亮演じる喜久雄と横浜流星演じる俊介が剣幕な表情で向かい合うシーンも…(インスタグラムより)
“憑依型俳優”吉沢亮主演の映画『国宝』が大ヒット、噂される新たな「オファー」とは《乗り越えた泥酔事件》
NEWSポストセブン
イギリス出身のインフルエンサーであるボニー・ブルー(本人のインスタグラムより)
“半日で1000人以上と関係を持った”美女インフルエンサー(26)がイギリスの公共放送で番組出演「口をすぼめて、吸う」過激ビジュアル
NEWSポストセブン
映画『国宝』で梨園の妻を演じた寺島しのぶ(52)
《無言の再投稿》寺島しのぶ、SNSで2回シェアした「画像」に込められた歌舞伎役者である息子・尾上眞秀への“覚悟”
NEWSポストセブン
元横綱・白鵬の宮城野親方に相撲協会はどう動くか(八角理事長/時事通信フォト)
八角理事長体制の相撲協会に「70歳定年制」導入の動き 年寄名跡は「105」しかないため人件費増にはならない特殊事情 一方で現役力士が協会に残ることが困難になる懸念も
NEWSポストセブン
「池田温泉旅館 たち川」の部屋風呂に「温泉偽装疑惑」。左はHPより(現在は削除済み)、右は従業員提供
「水道水にカップ5杯の重曹を入れてグルグル…」岐阜県・池田温泉「高級旅館」の部屋風呂に“温泉偽装”疑惑 ヌルヌルと評判のお湯の真実は…“夜逃げ”オーナーは直撃に「誰からのリークなの? それ」
NEWSポストセブン
これまでジャズ歌手などとしても活動してきた参政党・さや氏(写真/共同通信社)
参政党・さや氏、歌手時代のトラブル証言 ジャズバーのママが「カチンときて縁を切っちゃいました」、さや氏は「そうした事実はない」…真っ向食い違う言い分
週刊ポスト
もうすぐ双子のママになる。Numero.jpより。
Photos:Mika Ninagawa
中川翔子3年にわたる不妊治療と2度の流産を経験 。 双子の男の子のママになる妊婦姿を披露して話題に
NEWSポストセブン
趣里と父親である水谷豊
《女優・趣里の現在》パートナー・三山凌輝のトラブルで「活動セーブ」も…突破口となる“初の父娘共演”映画は来年公開へ
NEWSポストセブン