ライフ

【子供だけが使うのはもったいない】オバ記者が「日本一売れている小学辞典」の実力を検証

「日本一売れている小学辞典」

日本一売れている小学辞典

“日本一売れている小学辞典”だという『オールカラー 例解学習国語辞典』(累計発行数1275万部・2023年調べで、小学辞典の中で第1位)。なぜそんなに多くの人が手に取っているのだろうか。『女性セブン』の名物ライター“オバ記者”こと野原広子が、その実力に迫る。

 * * *
「ウソッ!」と思わず声を上げちゃったわよ。

 話はいきなり3か月前にさかのぼるんだけど……後輩ライター・H子(42才)と話していたら、

「いまどきの辞書がスゴいことになっているの、知ってました?」

 と彼女が言い出したの。そしてバッグから徐に取り出したのが、『オールカラー 例解学習国語辞典』。たしかに、H子にはこの春小学校に入学する娘がいる。彼女の夫が、書店に貼られた「本屋さんでいちばん売れています!」(累計発行数1275万部、2023年調べ)は、小学辞典の中で第1位)というポスターにつられて実物を手に取ったところ、その“濃さ”に感動し、わが子のために即買いしたんだという。

「やだ、いまどき辞書を持ち歩いている人なんか見たことないよ」と言う私に、「そう言わず、まぁ見てくださいよ。この驚きを伝えたくて、わざわざ持ってきたんですから」と、H子はそれをバンと広げて見せた。

 それからよね。私の知らない世界──てか、知らねばならない世界が次から次に広がっていったのは。

開いたままペタンと机に置ける

 私の家には『広辞苑』がある。ライターになりたてのとき先輩ライターからプレゼントされたもので、それはいまでもドーンと書棚の最下段に鎮座している。それを最後に開いたのはいつかというと……ダメだ、思い出せないわ。

 その理由はカンタン。取り扱いが大変だからよ。まず何より、重くて分厚い。で、調べたい言葉を見つけて広辞苑を広げた次の瞬間にバサーッと閉じちゃって、探し直しながら、「ああ、もぅっ!」という気持ちになることがよくあった。

 なのにH子推薦の辞典は、ページを開いたままの状態で机上にペタンと置ける。例えば「あける」という語は最初の方の16ページ目に載っているんだけど、そのページを開いたまま手を離しても閉じることはない。

 でもって、重くない。全1506ページ、約4万8800語も入っているの(総収録語数・約4万8800語は類書中、最大級)に、わずか862g。小さめのキャベツくらいの重さだ。なるほど、これなら子供も扱いやすいだろう。

 そういえば、昔、先輩ライターの事務所にあった辞書のことを思い出した。それには手製の索引ラベルがいっぱい付いていた。「あ・か・さ・た・な……の各段を引きやすくするために貼った」と言っていて、私も早速マネしたけれど、すぐに面倒になって、「な」の段で断念しちゃった。

 その点、この辞典は小口(書物の「背」と反対の部分)に、あ・い・う・え・お……と、五十音のインデックスが印刷されていて、調べたい言葉をスッと見つけることができる。H子は「それ、『あいうえおナビ』といって、実用新案取得中らしいですよ」としたり顔だ。

関連キーワード

関連記事

トピックス

本格的に中国進出をめざすならば…(時事通信フォト)
《年内結婚報道》橋本環奈と中川大志の「結婚生活」に立ちはだかる“1万kmの距離” 2人の異なる“海外進出の希望先”
週刊ポスト
「池田温泉旅館 たち川」の部屋風呂に「温泉偽装疑惑」。左はHPより(現在は削除済み)、右は従業員提供
「水道水にカップ5杯の重曹を入れてグルグル…」岐阜県・池田温泉「高級旅館」の部屋風呂に“温泉偽装”疑惑 ヌルヌルと評判のお湯の真実は…“夜逃げ”オーナーは直撃に「誰からのリークなの? それ」
NEWSポストセブン
これまでジャズ歌手などとしても活動してきた参政党・さや氏(写真/共同通信社)
参政党・さや氏、歌手時代のトラブル証言 ジャズバーのママが「カチンときて縁を切っちゃいました」、さや氏は「そうした事実はない」…真っ向食い違う言い分
週刊ポスト
もうすぐ双子のママになる。Numero.jpより。
Photos:Mika Ninagawa
中川翔子3年にわたる不妊治療と2度の流産を経験 。 双子の男の子のママになる妊婦姿を披露して話題に
NEWSポストセブン
錦織圭とユニクロの関係はどうなるか(写真/共同通信社)
「ご本人からの誠意ある謝罪があった」“ユニクロ不倫”錦織圭、ファーストリテイリング広報担当が明かしたスポンサー契約継続の理由
週刊ポスト
趣里と父親である水谷豊
《女優・趣里の現在》パートナー・三山凌輝のトラブルで「活動セーブ」も…突破口となる“初の父娘共演”映画は来年公開へ
NEWSポストセブン
岐阜の「池田温泉旅館 たち川」が突然の閉鎖、事業者が夜逃げした(左は旅館のInstagramより)
【スクープ】岐阜県の名所・池田温泉の人気旅館が突然の閉鎖 町が運営委託した事業者が“夜逃げ”していた! 町長からは228万円の督促状、従業員が告発する「オーナーの計画」 給料も未払いに
NEWSポストセブン
山尾志桜里氏は2017年にダブル不倫が報じられた(時事通信フォト)
参院選落選・山尾志桜里氏が明かした“国民民主党への本音”と“国政復帰への強い意欲”「組織としての統治不全は相当深刻だが…」「1人で判断せず、決断していきたい」
NEWSポストセブン
オンカジ問題に揺れるフジ(時事通信)。右は鈴木善貴容疑者のSNSより
止まらない「オンカジドミノ退社」フジテレビ社内で話題を呼ぶ
NEWSポストセブン
中村七之助の熱愛が発覚
《元人気芸妓とゴールイン》中村七之助、“結婚しない”宣言のルーツに「ケンカで肋骨にヒビ」「1日に何度もキス」全力で愛し合う両親の姿
NEWSポストセブン
詐称疑惑の渦中にある静岡県伊東市の田久保眞紀市長(HP/Xより)
《まさかの“続投”表明》田久保眞紀市長の実母が語った娘の“正義感”「中国人のペンションに単身乗り込んでいって…」
NEWSポストセブン
大谷が購入したハワイの別荘の広告が消えた(共同通信)
【スクープ】大谷翔平「25億円ハワイ別荘」HPから本人が消えた! 今年夏完成予定の工期は大幅な遅れ…今年1月には「真美子さん写真流出騒動」も
NEWSポストセブン