「テレビって昔からがんじがらめのメディアだからね。ダメな言葉の線引きが変わっているだけで本質的にはほとんど変わっていないよ。きっと、どの時代もテレビは窮屈だってずっと言われ続けるんじゃないかな」

「テレビって昔からがんじがらめのメディアだからね。ダメな言葉の線引きが変わっているだけで本質的にはほとんど変わっていないよ。きっと、どの時代もテレビは窮屈だってずっと言われ続けるんじゃないかな」

全部「老害」のせい?

──辞めるといえば、鈴木おさむさんが放送作家をお辞めになりました。

太田:あいつから、田中が「ソフト老害」で、俺は「ガチ老害」だって言われたんだよね(笑)。そういうお前はどうなんだっていう清々しさがあって笑ってしまったけど。

──若い人から“不適切”の烙印を押されるリスクとどのように向き合うのが良いのでしょうか。

太田:昔から年を取ると「クソジジイ」って言われていたし、逆に上のヤツは「今の若い連中は」って言い出す。その構図は人類が始まってからずっと続いていること。

田中:逆に世代間ギャップは時に面白かったりするしね。

太田:『ふてほど』でもクドカンはうまく描いていたけど、昭和は昭和でいいところがあって、今は今でいいところがある。若者が「パワハラ」「老害」って言っている印象もニュースによる切り取りの一部で、実際はそんなことないんじゃないのかなっていう気はするね。

田中:僕たちの頃に比べてお年寄りに優しい若者や親好きも増えている気はしますね。

太田:だから、そういう空気感に負けて「ダメだ、ダメだ」って思わないほうがいい気はしているけどね。二階俊博さんを見習おうぜ(笑)。「おまえもその年が来るんだよ、バカヤロウ」って。

田中:見習っちゃダメ!

(了。第1回から読む

【プロフィール】
てれびのスキマ/1978年生まれ。ライター。テレビ番組に関する取材を行なう。戸部田誠の名義での著書に『1989年のテレビっ子』(双葉社)、『タモリ学』(イースト・プレス)、『芸能界誕生』(新潮新書)など。

※週刊ポスト2024年4月26日号

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