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《会見予定が中止に》水原一平容疑者が「負債が増えることや借金を返せなくなること」よりも恐れていたこと 心理士が注目した出廷時の“異変”

大谷翔平のドジャース入団会見時の水原一平。2023年12月14日(Sipa USA/時事通信フォト)

大谷翔平のドジャース入団会見時の水原一平容疑者(2023年12月14日、Sipa USA/時事通信フォト)

 大リーグ・ドジャースの大谷翔平選手(29才)の銀行口座から巨額の不正送金をしたとして、銀行詐欺の疑いで訴追された元専属通訳の水原一平容疑者(39才)が、ようやく姿を見せるとロサンゼルスの連邦地方裁判所には、100人を超える報道陣が集まった。3月20日にドジャースを解雇されて以来、何の音沙汰もなかった水原容疑者には、多くの関心が集まったが、その肉声と姿を見せることはなかった。臨床心理士・経営心理コンサルタントの岡村美奈さんが、告知されていた会見も中止し、弁護士を通じてのコメント発表だけになった水原容疑者が恐れていることについて分析する。

 * * *
 米ロサンゼルス市内にある連邦地裁前には、多くのメディアがカメラを構え待ち構えていた。その姿を一瞬でもいいからカメラに収めたいと思ってのことだ。おそらく憔悴しきった顔をしているのではないか、後悔の念がその表情から伺うことはできるのだろうか。嘘がバレたことで気持ちが楽になり、すっきりした顔をしているかもしれない。そんな思いとともに、映像が流れてくるのを待っていた。だが出廷後、弁護士とともに姿を見せると言われていた水原容疑者が、カメラの前に姿を見せることはなかった。

 ドジャースの大谷翔平選手から巨額の金を騙し取った元通訳の水原容疑者。世間を驚かせた450万ドル(約6憶8千万円)といわれた被害額は一部でしかなく、合同で捜査していた連邦捜査機関で日本の国税庁にあたる内国歳入庁(IRS)と国土安全保障省、司法省が会見で明かした被害額は1600万ドル(約24憶4800万円)に上った。違法賭博に賭けた回数は1万9千回、負債は60億円超。負けた分をギャンブルで取り戻そうとするのが、ギャンブルにのめり込んでいく人間の特徴だ。どこかで大勝すればなんとかなると考えたのだろうか。大谷選手に成りすまして銀行を騙して送金し、銀行詐欺容疑で訴追された。

 12日の午後1時45分(日本時間13日5時45分)、50ほどの傍聴席はあっという間に埋まってしまったという法廷に、水原容疑者は姿を現した。入廷してきた水原容疑は、黒に近い濃いグレーのスーツにネクタイはなし。白いシャツのボタンをきちんと一番上まで留め、黒い革靴を履いていたという。やや頬がこけ、少し疲れたような表情を浮かべていたと報じるメディアもある。彼の足には足かせがつけられ、鎖を引きずる音が響いていたという。黒いスーツに白いシャツのボタンを一番上まで留めていたという姿から察するに、悪事が露見して楽になったとか、もうどうにでもなれという投げやりな印象はない。

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