芸能

《大ヒット昼ドラマ『はるちゃん』》“老舗旅館の仲居役”の女優・中原果南が明かしたハマり役その後の葛藤「もがいた30代の10年間でした」

1996年11月、山中温泉こおろぎ橋にて 

1996年11月、山中温泉こおろぎ橋にて。女将役の音無美紀子さんと

 1996年から2002年まで、東海テレビの制作で放送された昼ドラ『はるちゃん』。老舗の温泉旅館で仲居として働く「はる」を演じたのが、当時25歳だった「無名塾」出身の女優・中原果南さん(52)だ。放送当時はもちろん、今でも中原さんに「はるちゃん」を重ねて思うファンは多い。あれから約20年。中原さんが「はる(伊藤洋子役)」を演じる上で抱き続けた使命感、舞台となった温泉地への想い、そして「はる」と「中原果南」の間で揺れた葛藤など、「思い入れたっぷり」で語ってもらった。【全3回の第1回】

 * * *
──女優・中原果南さんの歩みを語る上で、切っても切り離せないのが、やはりドラマ『はるちゃん』だと思います。

「東海テレビ制作、フジテレビ系でドラマの放送がはじまったのが1996年9月。『はるちゃん』が誕生して、もう30年近くになるんですね」

──仲代達矢さん(91)が主宰する「無名塾」に、中原さんが塾生として参加したのが1990年。入塾からわずか6年で、昼ドラヒロインへの抜擢でした。

「もちろん光栄でしたが、それ以上に、主人公の『はる』という女性に魅かれました。彼女はおせっかいで、猪突猛進。欠点はあるし失敗もたくさんするけど、その分、人間味を感じさせる。なんにでも首を突っ込むのは、人が大好きだから。前向きだけど、傷も持っている。『はる』役は、“いつか、こんな役をやってみたい”と思い描いていた役柄そのものでした」

──デザイン会社に務めながら一人暮らしの主人公・はる。仕事のミス、恋の破局から会社を辞め、傷心でたどり着いた石川県は加賀・山中温泉。居酒屋で酔いつぶれ、お世話になった旅館で仲居として働き始めるところからドラマは始まりました。『はるちゃん』というドラマの魅力は、まさに「主人公・はる」の人間性の魅力とも言えます。ご自身と重なる部分はありましたか?

「正直、私自身は『いい子に見られたい』とか『褒められたい』という気持ちがどうしても捨てきれない。はるには、そんなところがまったくないんです。まっしぐらで潔い。自分にはできない生き方だからこそ、演じていても気持ちがよかったんでしょうね」

──当時、『はるちゃん』を見ていた人たちも、同じような気持ちよさを感じていたのかも知れませんね。

関連記事

トピックス

参院選の東京選挙区で初当選した新人のさや氏、夫の音楽家・塩入俊哉氏(時事通信フォト、YouTubeより)
《実は既婚者》参政党・さや氏、“スカートのサンタ服”で22歳年上の音楽家と開催したコンサートに男性ファン「あれは公開イチャイチャだったのか…」【本名・塩入清香と発表】
NEWSポストセブン
かりゆしウェアのリンクコーデをされる天皇ご一家(2025年7月、栃木県・那須郡。撮影/JMPA) 
《売れ筋ランキングで1位&2位に》天皇ご一家、那須ご静養でかりゆしウェアのリンクコーデ 雅子さまはテッポウユリ柄の9900円シャツで上品な装いに 
NEWSポストセブン
注目度が上昇中のTBS・山形純菜アナ(インスタグラムより)
《注目度急上昇中》“ミス実践グランプリ”TBS山形純菜アナ、過度なリアクションや“顔芸”はなし、それでも局内外で抜群の評価受ける理由 和田アキ子も“やまがっちゃん”と信頼
NEWSポストセブン
中居、国分の騒動によりテレビ業界も変わりつつある
《独自》「ハラスメント行為を見たことがありますか」大物タレントAの行為をキー局が水面下でアンケート調査…収録現場で「それは違うだろ」と怒声 若手スタッフは「行きたくない」【国分太一騒動の余波】
NEWSポストセブン
定年後はどうする?(写真は番組ホームページより)
「マスメディアの“本音”が集約されているよね」フィフィ氏、玉川徹氏の「SNSのショート動画を見て投票している」発言に“違和感”【参院選を終えて】
NEWSポストセブン
サークル活動に精を出す悠仁さま(2025年4月、茨城県つくば市。撮影/JMPA)
皇室に関する悪質なショート動画が拡散 悠仁さまについての陰謀論、佳子さまのAI生成動画…相次ぐデマ投稿 宮内庁は新たな広報室長を起用し、毅然とした対応へ
女性セブン
スカウトは学校教員の“業務”に(時事通信フォト)
《“勧誘”は“業務”》高校野球の最新潮流「スカウト担当教員」という仕事 授業を受け持ちつつ“逸材”を求めて全国を奔走
週刊ポスト
「新証言」から浮かび上がったのは、山下容疑者の”壮絶な殺意”だった
【壮絶な目撃証言】「ナイフでトドメを…」「血だらけの女の子の隣でタバコを吸った」山下市郎容疑者が見せた”執拗な殺意“《浜松市・ガールズバー店員刺殺》
NEWSポストセブン
連続強盗の指示役とみられる今村磨人(左)、藤田聖也(右)両容疑者。移送前、フィリピン・マニラ首都圏のビクタン収容所[フィリピン法務省提供](AFP=時事)
【体にホチキスを刺し、金のありかを吐かせる…】ルフィ事件・小島智信被告の裁判で明かされた「カネを持ち逃げした構成員」への恐怖の拷問
NEWSポストセブン
組織改革を進める六代目山口組で最高幹部が急逝した(司忍組長。時事通信フォト)
【六代目山口組最高幹部が急逝】司忍組長がサングラスを外し厳しい表情で…暴排条例下で開かれた「厳戒態勢葬儀の全容」
NEWSポストセブン
ゆっくりとベビーカーを押す小室さん(2025年5月)
小室眞子さん“暴露や私生活の切り売りをビジネスにしない”質素な生活に米メディアが注目 親の威光に頼らず自分の道を進む姿が称賛される
女性セブン
手を繋いでレッドカーペットを歩いた大谷と真美子さん(時事通信)
《「ダサい」と言われた過去も》大谷翔平がレッドカーペットでイジられた“ファッションセンスの向上”「真美子さんが君をアップグレードしてくれたんだね」
NEWSポストセブン