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映画『九十歳。何がめでたい』前田哲監督が語る、主演・草笛光子と原作者・佐藤愛子氏の共通点 “潔く、きれいに生きる”人生の哲学

担当編集・吉川役の唐沢寿明とはアドリブ連発。「白熱したかけあいを通じて、吉川のキャラもどんどんパワーアップしていきました」(前田哲監督)

担当編集・吉川役の唐沢寿明(左)とはアドリブ連発。「白熱したかけあいを通じて、吉川のキャラもどんどんパワーアップしていきました」(前田哲監督)

 作家・佐藤愛子氏のベストセラーエッセイ『九十歳。何がめでたい』(小学館)が映画化。映画『九十歳。何がめでたい』(製作幹事:TBS 配給:松竹)は6月21日(金)に全国公開となる。佐藤氏を演じるのが、ちょうど90歳を迎えた草笛光子氏というのも話題だ。前田哲監督は、バイタリティ溢れる草笛氏に元気づけられたという。

「愛子先生と草笛さんは気風のよさや“潔く、きれいに生きる”人生の哲学が共通している。そう感じました」(前田監督)

 その言葉通り、佐藤氏の歯に衣着せぬ物言いを、草笛氏は劇中で体現。

「年を取るって大変そうだけど、ちょっと楽しそう。そんな明るい気持ちになっていただけたら」

 と草笛氏。「楽しい老いかた」のススメを提示する本作は、前田監督いわく中高年男性へのエールでもあるという。草笛氏も「人生、面白がる。その精神がないとつまらないじゃない。いいじいさんより、面白いじいさんであれ。老後はその心意気ですよ」と力強く語る。

 鑑賞後は逞しく人生を送れそうだ。

取材/渡部美也

※週刊ポスト2024年6月28日・7月5日号

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