ライフ

「そっとしておいて」高尾山で黒トリュフ発見に騒然!専門家は「食べられるが、海苔の佃煮のような香り」、トリュフハンターには苦言

高尾山にトリュフが!?(高尾山さる園・野草園のXより)

高尾山にトリュフが!?(高尾山さる園・野草園のXより)

 梅雨入り前にも関わらず、各地で最高気温30度超えを連発し、真夏のような暑さを記録した6月中旬。X(旧ツイッター)で、黒いジャガイモのような塊の写真とともに驚きの投稿をしたのは東京都八王子市にある「高尾山さる園・野草園」の公式アカウントだ。

《えっ!?高尾山にトリュフ!? 野草園の手入れ中に発見し、国立科学博物館に調べてもらったところ、間違いなくトリュフでした!》

 併せてブログも更新され、発見されたものが「アジアクロセイヨウショウロ」という黒トリュフの一種であることや、国立科学博物館に標本として収蔵されたこと、採れたトリュフの一部を利用して人工栽培の実験を始めたことなどが明かされた。

 同園を運営する高尾登山電鉄の広報担当者が話す。

「園内整備として枯葉掃除などをしていた際にたまたま発見しました。見ただけでは本当にトリュフか分からないので国立科学博物館に鑑定を頼んだのです。本物だと分かると、社内は驚きに包まれました」

 トリュフといえば、キャビア、フォアグラと並ぶ世界三大珍味の1つ。フランス料理などに用いられ、別名「食卓のダイヤモンド」とも呼ばれる高級食材で、主な原作国はイタリア、フランスだ。

 神奈川県立生命の星・地球博物館で主任学芸員を務め、トリュフなどの地中や落ち葉の下にキノコを作る「地下生菌」という菌類の研究に力を入れる折原貴道さんが解説する。

「あまり知られていませんが、トリュフは日本にもたくさん自生しているんです。北は北海道から南は九州まで広く分布していて、手付かずの自然が残った場所よりも、『撹乱地』と呼ばれるような、土が掘り返され、人の手が入った場所に発生しやすい。都内の公園や植え込みの木のそばにも生えています」

 ひと口にトリュフと言っても、まず黒トリュフと白トリュフに大別される。さらに世界中を見渡せば、180種以上のトリュフが存在しており、日本に自生するものだけでも20種以上存在すると言われるほど種類が豊富だという。このたび高尾山で発見された「アジアクロセイヨウショウロ」というのは、どのようなものなのか。

「日本国内で特に多く発見される黒トリュフの1種で、食べることもできます。ただ、1つ注意してほしいのは、ヨーロッパで採れる黒トリュフとは別物(別の種)であるということ。流通価格も全然異なります。今回高尾山で採れたものと同種の黒トリュフの輸入価格は、欧州産黒トリュフの10分の1程度でしょうか」(折原さん)

関連記事

トピックス

六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)と稲川会の内堀和也会長
六代目山口組が住吉会最高幹部との盃を「突然中止」か…暴力団や警察関係者に緊張が走った竹内照明若頭の不可解な「2度の稲川会電撃訪問」
NEWSポストセブン
浅香光代さんと内縁の夫・世志凡太氏
《訃報》コメディアン・世志凡太さん逝去、音楽プロデューサーとして「フィンガー5」を世に送り出し…直近で明かしていた現在の生活「周囲は“浅香光代さんの夫”と認識しています」
NEWSポストセブン
警視庁赤坂署に入る大津陽一郎容疑者(共同通信)
《赤坂・ライブハウス刺傷で現役自衛官逮捕》「妻子を隠して被害女性と“不倫”」「別れたがトラブルない」“チャリ20キロ爆走男” 大津陽一郎容疑者の呆れた供述とあまりに高い計画性
NEWSポストセブン
無銭飲食を繰り返したとして逮捕された台湾出身のインフルエンサーペイ・チャン(34)(Instagramより)
《支払いの代わりに性的サービスを提案》米・美しすぎる台湾出身の“食い逃げ犯”、高級店で無銭飲食を繰り返す 「美食家インフルエンサー」の“手口”【1か月で5回の逮捕】
NEWSポストセブン
温泉モデルとして混浴温泉を推しているしずかちゃん(左はイメージ/Getty Images)
「自然の一部になれる」温泉モデル・しずかちゃんが“混浴温泉”を残すべく活動を続ける理由「最初はカップルや夫婦で行くことをオススメします」
NEWSポストセブン
宮城県栗原市でクマと戦い生き残った秋田犬「テツ」(左の写真はサンプルです)
《熊と戦った秋田犬の壮絶な闘い》「愛犬が背中からダラダラと流血…」飼い主が語る緊迫の瞬間「扉を開けるとクマが1秒でこちらに飛びかかってきた」
NEWSポストセブン
高市早苗総理の”台湾有事発言”をめぐり、日中関係が冷え込んでいる(時事通信フォト)
【中国人観光客減少への本音】「高市さんはもう少し言い方を考えて」vs.「正直このまま来なくていい」消えた訪日客に浅草の人々が賛否、着物レンタル業者は“売上2〜3割減”見込みも
NEWSポストセブン
全米の注目を集めたドジャース・山本由伸と、愛犬のカルロス(左/時事通信フォト、右/Instagramより)
《ハイブラ好きとのギャップ》山本由伸の母・由美さん思いな素顔…愛犬・カルロスを「シェルターで一緒に購入」 大阪時代は2人で庶民派焼肉へ…「イライラしている姿を見たことがない “純粋”な人柄とは
NEWSポストセブン
真美子さんの帰国予定は(時事通信フォト)
《年末か来春か…大谷翔平の帰国タイミング予測》真美子さんを日本で待つ「大切な存在」、WBCで久々の帰省の可能性も 
NEWSポストセブン
シェントーン寺院を訪問された天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年11月21日、撮影/横田紋子)
《ラオスご訪問で“お似合い”と絶賛の声》「すてきで何回もみちゃう」愛子さま、メンズライクなパンツスーツから一転 “定番色”ピンクの民族衣装をお召しに
NEWSポストセブン
インドネシア人のレインハルト・シナガ受刑者(グレーター・マンチェスター警察HPより)
「2年間で136人の被害者」「犯行中の映像が3TB押収」イギリス史上最悪の“レイプ犯”、 地獄の刑務所生活で暴力に遭い「本国送還」求める【殺人以外で異例の“終身刑”】
NEWSポストセブン
“マエケン”こと前田健太投手(Instagramより)
“関東球団は諦めた”去就が注目される前田健太投手が“心変わり”か…元女子アナ妻との「家族愛」と「活躍の機会」の狭間で
NEWSポストセブン